2018年9月の3本:グーグルとファーストリテイリングがAIで協業/アドビ、マイクロソフト、SAPがデータ分析で提携/AWSがIT人材育成策
2018年10月10日(水)松岡 功(ジャーナリスト)
2018年9月のニュースから松岡功が選んだのは、「グーグルとファーストリテイリングがAIで協業」「アドビ、マイクロソフト、SAPがデータ分析で提携」「AWSジャパンがIT人材育成策を発表」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
グーグルとファーストリテイリングがAIで協業
米グーグル(Google)傘下のGoogle Cloudと、ユニクロ(UNIQLO)チェーンを展開するファーストリテイリングが2018年9月19日、AI(人工知能)技術の活用を軸とした協業を発表した。両社でAIを使った商品のトレンドや具体的な需要を予測する取り組みを推進。顧客の声や行動情報・外部情報に実績データを加えたビッグデータを活用することで、顧客をより深く理解し、顧客が求めているものだけを作る仕組みの構築を一体となって進めていく構えだ(写真1)。

協業の背景には、ファーストリテイリングが今、情報を中心としてさらなる顧客指向を追求する「情報製造小売業」への転身に向けた一大プロジェクトを推進していることがある。同社はGoogleとの協業について、「情報製造小売業の実現に向けては、世界中のデジタルパートナーと協業し、AIをはじめとした最先端のデジタルイノベーションを活用し続けることが原動力となる。Googleとの協業は、その中の重要な取り組みの1つ」と説明している。
[選択理由]
AIを活用した事業開発に向け、今後のベンダーとユーザーの新たな関係を示唆した動きと考えるからだ。
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