[インタビュー]
「グループの強み生かし、グローバルのトップ5を目指す」―NTTデータ本間洋社長
2018年10月23日(火)杉田 悟(IT Leaders編集部)
将来的な国内マーケットの縮小が不可避となり、海外に活路を求める企業が増えている。現地でそれなりの規模のシステム開発・運用を行うとなると、当地の有力ITベンダーに頼む方法もあるが、できれば気心知れた国内ITパートナーの現地法人に任せたいところだ。しかし、海外進出を謳っているITベンダーは数知れないが、単に「現地法人を開設しました」というだけでは、どれだけ頼れるのかがわからず不安が残る。そんな中、NTTデータは早くから海外進出して多数のユーザーを支えてきた1社である。2018年10月4日(現地時間)、伊ミラノのRosa Grand Milanoで開催されたプライベートコンファレンス「NTT DATA Global Conference 2018 in Milan」には、NTTデータグループ各国のエグゼクティブが集結。インタビューの機会を得たので、数回に分けて紹介していく。第1回は、NTTデータ社長の本間洋氏だ。
本間洋氏は、2018年6月19日に前社長の岩本敏男氏の後任としてNTTデータの社長に就任しており、今回が社長として迎える初のグローバルコンファレンスとなった。本社トップということは、総勢11万8000人の従業員を擁するNTTデータグループのリーダーということになる。ちなみに、NTTデータの従業員数は約1万1000人で海外比率は年々上昇、グローバル化が加速度的に進んでいる。
――今回のグローバルコンファレンスは、なぜイタリアで開催したのですか。
本間 グローバルコンファレンスは年2回開催しています。1回目は5月に、毎年東京で開催しています。秋は毎年海外で開催することになっていて、北米のNTT DATA Servicesと欧州のNTT DATA EMEAの持ち回りで、今回はEMEAの番でした。EMEAの中でもなぜイタリアかというと、2011年にNTTデータが買収したValue TeamがNTT DATA Italyのベースになっていて、買収時のCEOで、その後もグループの発展に貢献してくれたPatrizio Mapelli氏が今年退任することになり、彼の業績に敬意を表してという面もあります。
もう1つ、当社は2018年5月に東京・六本木の泉ガーデンタワーにデザインスタジオ「AQUAIR(アクエア)」を開設するなど、顧客のデジタルビジネスやデザイン思考の支援体制を強化していますが、グローバル全体でこれらの取り組みの牽引役となっているのが、NTT DATA Italyなのです。イタリアは、『デザイン・ドリブン・イノベーション』という有名な著書を持つロベルト・ベルガンティ(Roberto Verganti)教授を擁するミラノ工科大学に代表されるように、デザイン思考の先進国です。AQUAIRはまさに、イタリアの取り組みの流れで作られたもので、デザイン重視の考え方をグループに植え付ける意味合いもあります。
次期中経に向けてグループ全体で“気合い合わせ”
――今回のコンファレンスを、本間さん自身どのよう位置づけているのでしょう。
本間 2018年度は、2016年度から始まった中期経営計画の最終年度になります。2019年5月に次期中期経営計画を発表する予定ですが、同時に海外事業戦略もネクストステージ「Global 3rd Stage」に突入します。こちらは、海外事業戦略の柱となるもので、それぞれスローガンが設定されてきました。
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