[ユーザー事例]

あいおいニッセイ同和損保のRPA全社導入プロジェクトが始動

年間1200トンの紙削減と138万時間の余力創出を目指しトップダウンで推進

2018年11月5日(月)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)

「2021年までに年間約1200トンの紙削減と約138万時間の業務余力創出を図る」――あいおいニッセイ同和損害保険は2018年11月2日、中期経営計画「AD Vision 2021」に基づくデジタライゼーション戦略の一環として、「既存業務のデジタルシフト」の実現に向けた取り組みを発表した。メインの施策はRPAの全社導入で、日本マイクロソフト、UiPath、アビームコンサルティング、シーイーシー(CEC)の4社がプロジェクトを支援する。

 具体的なゴールの表明と共に、あいおいニッセイ同和損害保険のデジタライゼーションプロジェクトが始動した。代表取締役 副社長執行役員の黒田正実氏(写真1)は、「当社の業務の現状は、紙が多すぎて時代遅れ。経理部や人事部など、紙の削減効果が大きく見込める部署からデジタルシフトをスタートし、2021年までに粘り強く、全社規模でデジタル化を進めていきたい」と語る。

分野の強みと“強い熱意”を持つパートナーが参集

写真1:あいおいニッセイ同和損保 代表取締役 副社長執行役員の黒田正実氏

 中期経営計画のAD Vision 2021(写真2)に基づく今回のプロジェクトは、あいおいニッセイ同和損保の経営企画室が主体となり、約20名の社内メンバーのほか、日本マイクロソフト、UiPath、アビームコンサルティング、シーイーシーといったパートナー企業のメンバー約50名がコンサルティングで参加、計70名のメンバーが同じフロアで、定めたゴールに向けてプロジェクトを推進していく(写真3)。

写真2:あいおいニッセイ同和損保の中期経営計画「AD Vision2021」ではデジタライゼーションが大きな柱となっている。業務プロセスにおける紙からの脱却は重要なターニングポイントとなる
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写真3:RPAによる業務のロボット化で自動化を促進し、営業店舗の負荷を軽減することで、経理部における4万時間の削減効果を狙う
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 具体的には、RPAソフトウェア「UiPath」を導入し、これまで人力で実施していた業務をロボットに代替することで自動化を推進する。同時に、日本マイクロソフトのSaaSメニュー「Microsoft Dynamics 365」を保険業務の次世代プラットフォームとして導入し、UiPathと組み合わせることで、業務全体の効率化を図る。

 ここに、RPA導入の実績を数多く持つアビームコンサルティングと、Dynamics 365のアドオンテンプレートを提供するシーイーシーも加わり、さまざまな側面からプロジェクトを支援していく。

 この複数パートナーによるチーム構成について黒田氏は、「単に技術オリエンテッドな視点から参加していただいたわけではない。現在は、我々のような旧来の金融会社が立っていられないほど激しい変化が起こっている。そうした状況にあって、本気で我々と一緒にやっていきたいという強い熱意を示してくれたパートナーに集まっていただいた。従来にない強力なチームができたと思う」と説明する。

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