[ユーザー事例]

AGC、SAP ERP基幹システムをAWSに全面移行、インフラ費用を42.8%削減

クラウドジャーニーの軌跡と成果

2018年12月19日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

AGC(旧社名:旭硝子)は2018年12月19日、会見を開き、2014年から取り組んでいる情報システムのクラウド化の経緯を説明した。SAP ERPで稼働している基幹システムを、2015年1月から2018年8月にかけてAWS(Amazon Web Services)に移行した。SAP ERPのインフラ費用は、AWS移行前に「年間でマンション8世帯分」ほどかかっていたが、AWSへの移行によって42.8%減った。

 数年来クラウドシフトを進めてきたAGC(2007年に社名を旭硝子からAGCに変更)。同社は、2018年11月に、SAP ERPを中心としたすべての基幹システムをパブリッククラウドであるAWS(Amazon Web Services)に移行した。SAP ERPについては、2015年1月から2018年8月にかけて7回に分けて段階的に移行した(図1)。基幹システムをクラウドに移行することを検討したのは2014年2月のことで、2014年8月にはクラウドとしてAWSを採用することを決めた(関連記事:旭硝子が基幹システムのすべてをAWSに移行すると決断した理由)。

図1:AGCが取り組んできたクラウド移行スケジュール。SAP ERPを中心とした基幹システムのすべてをAWSに移行した(出典:AGC)
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 基幹システムをAWSに移行したことによる効果について、AGCでグローバルITリーダー兼情報システム部長を務める伊藤肇氏(写真1)は、当初想定していた以上にコストを削減できたこと、DR(災害時復旧)サイトを別途用意することなく可用性を確保できたこと、サーバーを調達したい業務部門が容易にAWS上にサーバーを用意する手立てができたこと、などを挙げる。

写真1:左から、AGCの情報システム部で電子・基盤技術グループのマネージャーを務める大木浩司氏、AGCでグローバルITリーダー兼情報システム部長を務める伊藤肇氏、AGCの情報システム部でデジタル・イノベーション・グループのプロフェッショナルを務める三堀眞美氏写真1:左から、AGCの情報システム部で電子・基盤技術グループのマネージャーを務める大木浩司氏、AGCでグローバルITリーダー兼情報システム部長を務める伊藤肇氏、AGCの情報システム部でデジタル・イノベーション・グループのプロフェッショナルを務める三堀眞美氏
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 クラウド化による大きなメリットが、コストの削減である。2014年2月にクラウド化を検討した直後の2014年3月28日にAmazon EC2が価格を4割下げるといった情勢もあり、複数のクラウドを比較した結果として、2014年8月にAWSを選択した。コスト比較の結果、2番めに安かったAzureと比べてもAWSのほうが2割安かった。

●次ページ:クラウドジャーニーの詳細と現時点で得られている成果

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