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富士ゼロックスがクラウド型AI-OCRを強化、読み取り結果の確信度に応じて有人確認の有無を制御

2019年1月28日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

富士ゼロックスは2019年1月28日、カラー複合機の関連サービスで、手書き帳票を含む帳票からのデータ入力を自動化するサービス「Smart Data Entry」を強化すると発表した。OCR(光学文字認識)による文字認識結果の確からしさを判定し、判定結果に応じて人による確認の要否を制御する機能を追加した。2019年1月31日から提供する。

 Smart Data Entryは、手書き帳票からのデータ入力をAIを用いて支援するクラウドサービスである。クラウド上でAI-OCRを動作させ、複合機から入力した手書き帳票をテキスト化する。手書き帳票の受付からテキスト化処理、人による確認と訂正からデータ出力まで、手書き帳票の一連の処理を支援する。電子化した紙文書を一元管理するソフト「DocuWorks」と組み合わせて動作する。

 従来、データ入力作業において高い精度を実現するためには、人間による確認が必ず必要だった。今回の機能強化では、AIと人間が協働することによって、確認作業を効率化した。具体的には、OCR処理後の認識結果に対して、認識結果に対する確からしさを情報として付与するようにした。さらに、確からしさを高中低の3種類に分類し、人による確認作業の要否を制御するようにした(図1)。

図1:AI-OCRの読み取り結果の確からしさを判定し、確からしさに応じて人による確認作業の有無を制御する(出典:富士ゼロックス)図1:AI-OCRの読み取り結果の確からしさを判定し、確からしさに応じて人による確認作業の有無を制御する(出典:富士ゼロックス)

 確からしさのレベルに応じて、「(確からしさが十分に高いので)入力作業が不要」、「1人の入力作業が必要」、「OCR結果に関係なく2人の入力作業が必要」、などを、AIが判定して警告する仕組み。これにより、確認が必要なものに限って人が作業に携わる状況を作れるため、全体の作業工数を削減できる。

 確からしさの指標は、読み取りの精度とは別に、手書き文字の入力画像と認識結果との類似度の関係を、人間の視覚の仕組みを取り入れた独自の文字認識技術を用いてルール化したものである。

 サービスの価格(税別)は、基本サービスが月額4万9000円(2ユーザー、1カ月あたり500ページまで)。500ページ超過分は従量課金となり、処理量に応じて1ページあたり60円~40円。オプションによってユーザー数を20ユーザーまで増やせる。同サービスに必要なDocuWorksのライセンスは付属しない。また、業務に応じた帳票を作成できる帳票設計用ツールを提供する。

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