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日本たばこ産業、顧客が将来購入する銘柄を機械学習で予測、キャンペーンで20%の費用対効果

2019年1月31日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本たばこ産業(JT)は、JTブランドに対する顧客ロイヤルティを高めるため、顧客に対するワントゥワンマーケティングの施策立案から効果検証までの一連のプロセスに、マシンラーニング(機械学習)を活用したデータ分析の仕組みを導入した。システム構築を担当したブレインパッドが2019年1月29日に発表した。

 JTは今回、会員データから顧客の需要を見出し、顧客が近い将来利用する銘柄(ブランド)を予測するモデルをマシンラーニング(機械学習)を活用して構築した。さらに、定期的に実施する一連の予測プロセスの自動化によって、マーケティング担当者が継続的にデータを分析できる仕組みを構築した。

 仕組みの設計・構築にあたってJTは、会員データやWebサイトの閲覧履歴などの行動データ、マーケティングキャンペーンによる会員との接触履歴データなどが会員の嗜好性を表していることと、こうした嗜好性が銘柄の選択に関連していることを前提とした。ここから、選択銘柄を予測する機械学習モデルを構築し、顧客の嗜好性を各銘柄の選択確率として数値で表した。

 機械学習モデルの有効性を確かめるため、他社の銘柄を利用している会員にJT銘柄を勧めるマーケティングキャンペーンにおいて、機械学習モデルが予測した銘柄を薦めてみた。すると、担当者が経験に基づいて銘柄を薦める場合と比べて、推薦銘柄への転移数が約1.2倍に増加したという。これを金額に換算すると、施策1回につき20%程度の費用対効果の改善が見られた(図1)。

図1:機械学習モデルが予測した銘柄を勧めたところ、担当者が経験に基づいて銘柄を勧める場合と比べて、推薦銘柄への転移数が約1.2倍に増加した(出典:ブレインパッド)図1:機械学習モデルが予測した銘柄を勧めたところ、担当者が経験に基づいて銘柄を勧める場合と比べて、推薦銘柄への転移数が約1.2倍に増加した(出典:ブレインパッド)
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 JTは、運用を実務に根づかせるべく、機械学習モデルの更新、予測、予測結果の確認、データベースへの格納までの一連のプロセスを自動化した。これにより、マーケティング担当者が継続的に利用できる仕組みを実現した。

 戦略を策定する過程においてもデータ分析を活用している。クラスタ分析などを用いて顧客ニーズと商品が持つ価値を分類し、市場動向を可視化している。まだ顕在化していない商品価値をデータから抽出し、パーソナライズしたメッセージとして伝え、顧客エンゲージメントを高めるといった具合だ。こうした取り組みは、購入者が増えているJTの加熱式たばこ「Ploom TECH(プルーム・テック)」のプロモーション活動やWebマーケティングにも活用できるとしている。

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