[調査・レポート]

PostgreSQLの普及促進団体がユーザー企業向けに技術資料を公開、性能検証や移行ガイドなど

2019年4月4日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

2012年4月、オープンソースDBMS「PostgreSQL」のエンタープライズ領域への普及推進を目的に10社の発起人企業で発足した「PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム」(略称:PGECons)。同団体は2019年4月4日、2018年度の活動成果をWebサイトで公開した。例えば、パラレルクエリの性能やJITコンパイルの性能を検証した結果を公開している。

 PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム(PGECons)は、PostgreSQLの導入実績を持つ発起人企業10社が集まり、2012年4月に発足した団体である。2019年4月4日現在、正会員16社、一般会員46社という構成で活動している。

 PGEConsの主な活動母体となる技術部会は、WG1(新技術検証ワーキンググループ)、WG2(移行ワーキンググループ)、WG3(課題検討ワーキンググループ)の3つのワーキンググループに分かれて活動している(図1)。

図1:PGEConsの活動スキーム(出典:PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム)

 新技術検証WGは、PostgreSQLの性能などについて検証する。移行WGは、データベースを移行する際の考慮点や移行方法を検討する。課題検討WGは、データベース管理者やアプリケーション開発者が抱える現場の課題を検討する。

 4月4日、PostgreSQLをエンタープライズ領域で活用する企業に向けた情報発信として、PGEConsのWebサイト上で、3つのワーキンググループの2018年度活動成果ドキュメントをCreative Commonsとして公開した(関連リンクhttps://pgecons-sec-tech.github.io/tech-report/)。PDFまたはHTMLのいずれかの形式で閲覧できる。

 新技術検証WGの活動報告は、PDFにして28ページ分の「2018年度WG1活動報告書」を公開した(画面1)。2018年の活動として、最新版のPostgreSQL 11におけるさまざまな検証を実施した。Linux環境での例年の定点観測に加え、同一の検証モデルを用いたWindows版PostgreSQL検証も実施した。また、新機能関連ではパラレルクエリの性能検証やJITコンパイルの機能検証と性能検証も行い、これらの検証結果と考察を報告した。

画面1:PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアムが公開した「2018年度WG1活動報告書」のHTML画面の一部(出典:PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム)画面1:PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアムが公開した「2018年度WG1活動報告書」のHTML画面の一部(出典:PostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム)
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 移行WGの活動報告は、PDFにして39ページ分の「移行ガイドブック」を公開した。2018年の活動として、これからPostgreSQLへの移行を検討するユーザーに向けて、データベース移行の概要を把握できるガイドブックを作成した。移行の全体像やこれまでの成果物であまり触れられなかった運用面のポイントについても報告している。

 課題検討WGは、PDFにして16ページ分の「Windows環境調査編(リソース監視、代替ツール)」を公開した。Windows環境上の運用では、リソース監視とバックアップについて、Linux環境との差異やWindowsで有用なツールについて報告している。性能トラブル対処法では、パラメータチューニングに有効なツールやバックアップなど運用操作による性能影響、インデックスが原因となったトラブル事例の調査結果を報告している。パーティショニングの評価では、PostgreSQL 11での宣言的パーティショニング機能と従来のテーブル継承機能を利用した性能や管理面の比較を行い、効果的な利用法と留意事項について報告している。

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