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IIJ、通信モジュール内にSIM機能を実装する「SoftSIM」を提供、WABCOジャパンが採用

2019年5月28日(火)IT Leaders編集部

インターネットイニシアティブ(IIJ)は2019年5月27日、法人向けに提供しているフルMVNO(仮想移動体通信事業者)サービスで、通信モジュールにSIM機能を実装した「SoftSIM」を提供すると発表した。IoTの実用化を支援する。あわせて、同サービスを、ワブコジャパンが車両走行状況の遠隔監視サービスに採用したと発表した。

 ワブコ(WABCO)ジャパンは、トラックやトレーラーなどの商用車向けに安全システムおよび制御システムを提供している。同社は、車の走行状況を遠隔監視するサービスを日本で新たに開始する。ブレーキの踏み方や荷物の積載情報などの情報を収集し、運行状況を見える化することで、輸送効率の最適化と輸送安全性の向上を図る。

図1:WABCOジャパンが採用した、通信モジュールにSIM機能を実装した「SoftSIM」の全体イメージ(出典:インターネットイニシアティブ)図1:WABCOジャパンが採用した、通信モジュールにSIM機能を実装した「SoftSIM」の全体イメージ(出典:インターネットイニシアティブ)
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 今回、同サービスのネットワークに、IIJのフルMVNOサービスを採用した。IIJは、モジュールメーカーのQuectel Wireless Solutions、およびIoT向け通信関連基盤事業者のLinks Field Networksと連携し、SIMの通信用プロファイル情報(加入者情報)を書き込んだ「SIM機能内蔵通信モジュール」を提供する(図1)。ワブコジャパンでは、同通信モジュールを搭載したセンサーをトレーラーに取り付け、さまざまなデータを収集する。

 SoftSIMは、通信用プロファイルを通信モジュール内の安全な領域にある仮想マシンに直接書き込み、提供するものである。物理的なSIMカードは不要になって、コスト削減や耐久性向上など、IoTに適した多様なメリットを得られる。また、IIJは、通信回線の開通/廃止などをコントロールするAPI機能を提供している。そのため、ユーザーは自社システムと連携させることが可能になり、効率的な回線管理ができるようになる。

 複数の通信用プロファイルを保持することが可能で、かつOTA(無線通信を経由して情報の更新を行うこと)による書き換えに対応する。IIJでは、将来的に、日本国外を含む複数エリアの通信プロファイルをSIM機能内蔵通信モジュールに対して提供し、日本国外で利用する場合には現地の通信事業者のネットワークに接続することができるようにする考えだ。

 なお、WABCOジャパンでは、上記のメリットに加えて、以下の点を評価し、IIJのサービスの採用を決定した。

  • IIJの回線管理システムとWABCOジャパンの出荷管理のシステムをAPIで連携することで、出荷のタイミングで回線開通処理を実行できるなど、在庫期間の回線の基本費用を低減することが可能なこと。
  • 回線単位ではなく、契約回線全体の利用トラフィックに応じて課金する料金プランにより、通信コストの平準化・最適化を図れること。
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