[調査・レポート]

中堅中小企業のIT活用は経営層が牽引、IT部門や事業部門の関与弱まる─ノークリサーチ

2019年6月25日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

IT市場調査会社のノークリサーチは2019年6月24日、年商500億円未満の中堅・中小企業を対象に実施した「新たなIT活用分野に対する投資」調査の結果を発表した。これによると、大企業だけでなく中堅・中小企業においても、ITの導入に経営層の関与が強まりつつある。以下、公開された『2019年版DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート』のダイジェスト版からポイントをピックアップして紹介する。

 ノークリサーチの調査では、年商500億円未満の中堅・中小企業を対象に、新たなIT活用分野に対する投資について聞いた。新たなIT活用分野とは、クラウドサービスのようなサブスクリプション(購読型)やシェアリング(共有)によるIT活用、ウェアラブルやドローンなどを活用したIT活用、働き方改革や人材不足に対処するためのIT活用などである。

 図1は、こうした新たなIT活用における意思決定者(提案/計画を担う人)について尋ねた結果である。2018年調査と2019年調査を比べたところ、新たなIT活用に関しては経営層の関与が強くなっていることがわかる。経営層は2018年調査でも49.0%を占めており全体の中で1位だが、2019年調査では56.7%と、7.7ポイントも伸びている。

図1:年商500億円未満の中堅・中小企業を対象に、新たなIT活用における意思決定者(提案/計画を担う人)を聞いた結果(出典:ノークリサーチ)図1:年商500億円未満の中堅・中小企業を対象に、新たなIT活用における意思決定者(提案/計画を担う人)を聞いた結果(出典:ノークリサーチ)
拡大画像表示

中堅・中小企業のIT活用を牽引するのは経営層

 意思決定者における経営層の割合が高くなった一方で、IT部門、現場部門、間接部門の割合は、いずれも下がった。2018年におけるトップ4は、経営層(49.0%)、IT部門(32.0%)、現場部門(29.4%)、間接部門(21.6%)である。2019年では、トップ4の順位は変わらないが、経営層(56.7%)、IT部門(26.4%)、現場部門(24.9%)、間接部門(17.0%)となった。

 なお、2018年と2019年ともに、SIベンダーなどの社外リソースが意思決定に関与する割合は小さい。2018年の場合、社内リソースの合計は132.0%に対して、社外リソースの合計は33.5%に止まる。2019年の場合、社内リソースの合計は125.0%に対して、社外リソースの合計は34.9%に止まる。

 調査結果の背景には、デジタル変革の時代になり、経営課題としてITの活用を捉えなければならない状況がある。ノークリサーチでは、こうした影響もあり、中堅・中小企業の経営層において、新たなIT活用への関心が高まりつつあるのではないか、と分析している。

●Next:年商5億円未満の企業で現場の関与が高まる理由は?

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
関連キーワード

ノークリサーチ / 市場調査 / 中堅・中小企業 / IT投資

関連記事

Special

-PR-

中堅中小企業のIT活用は経営層が牽引、IT部門や事業部門の関与弱まる─ノークリサーチIT市場調査会社のノークリサーチは2019年6月24日、年商500億円未満の中堅・中小企業を対象に実施した「新たなIT活用分野に対する投資」調査の結果を発表した。これによると、大企業だけでなく中堅・中小企業においても、ITの導入に経営層の関与が強まりつつある。以下、公開された『2019年版DX時代に向けた中堅・中小ITソリューション投資動向レポート』のダイジェスト版からポイントをピックアップして紹介する。

PAGE TOP