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5Gを生かし複数カメラの膨大な画像を集約・解析する画像認識技術―ARISE analytics

2019年6月28日(金)杉田 悟(IT Leaders編集部)

5Gが普及すると、今よりはるかに大容量のデータをストレスなく送受信できるようになる。大量の映像や画像を必要とする画像認識技術も身近なものとなりそうだ。ARISE analyticsは5G時代を想定し、複数台のカメラ映像からひとりの人物を特定する画像認識技術を開発した。KDDIが2019年6月27日に開催したKDDI 5G Summitで、初めてその技術を公開した。

 ARISE analytics(アライズ アナリティクス)は、KDDIとアクセンチュアが2017年3月に合弁会社として設立した企業。250人を超えるデータサイエンティストを抱えているが、これまでは主にKDDIグループ向けにアナリティクスサービスを開発・提供してきた。

 今回同社が公開したのは、KDDIグループの顧客に提供するソリューション向けの画像認識技術。複数のカメラで撮影された映像を1カ所に集約し、突き合わせて同一人物を判別することができる。カメラから別のカメラへとまたがって、同一人物の追跡が行えるというものだ。

写真1:KDDI 5G Summitのブースに用意されたエッジデバイスはシンプルなものだった

 構成は、複数のカメラとそれに応じた数のエッジデバイス、クラウド側に管理サーバーが必要となる。特殊なカメラは不要で、既存のものをそのまま使えるそうだ。カメラの数だけ必要となるエッジデバイスも、比較的安価なものでまかなえる。

 例えば、ある人物が店舗を訪れ、さまざまな商品棚を巡り歩いたとする。複数の場所に設置されたカメラは、それぞれのシチュエーションでこの人物を映している。その人物の動線を知りたい場合、従来であれば、カメラごとに人物を特定して、そのカメラの範囲の動線を把握する。各カメラから得た同じ人物の動線をつなぎ合わせて、はじめて全体の動線が把握できるようになる。

 ARISE analyticsが開発した画像認識技術は、まず複数のカメラが撮影した映像をエッジで画像処理してクラウドに送る。クラウドの管理サーバーにはすべてのカメラからの画像データが送られてくることになる。画像認識技術により、複数のカメラの画像から同一人物を特定する。すると、それぞれのカメラの動線がひとつにつながり、その人物が店舗全体ではどのような動線を描いたかがわかる。

画像2:複数のカメラからの画像(赤バックと白バック)が1つの管理画面に集約される
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 通常人物の特定は、髪型や顔、服装、持ち物など複数の特徴点からバランス良く解析して行う。例えば修学旅行の学生など、服装や持ち物が特徴点になり得ない場合には、顔認証の精度を上げ、判定への影響を強くするようチューニングすることも可能だという。

 想定されるユースケースは、公共施設での不審者の検出、追跡、小売店での顧客の動線解析、工場での工員管理、介護施設での見守りなど。

 実際のサービスでは、エッジからクラウドへ、大量の画像を送り込む必要があるため、ネットワークの負荷は相当高くなることが予想される。5Gの普及を待って本格的に始まるサービスということになりそうだ。

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