[調査・レポート]

ERPのクラウド利用率は2020年に45.8%に達する―矢野経済研究所

2019年9月24日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

矢野経済研究所は2019年9月24日、国内のERP(統合基幹業務システム)パッケージ市場を調査したと発表した。参入企業、ユーザー企業の動向、クラウド化の状況、将来展望について明らかにした。注目すべきトピックとして、クラウド化が進んでおり、2020年には利用率が45.8%に達するという。調査は、2019年5月から2019年8月にかけて、ERPパッケージベンダーへの直接面談によって実施した。

 注目すべきトピックの1つは、ERPパッケージのクラウド化が進んでいることである(図1)。IaaS/PaaS/SaaSを合計したクラウドの利用率は2018年時点で28.2%である。SaaS型のERPはまだ製品の種類が少なく、ユーザー企業の利用率も低いが、システムの基盤にIaaSやPaaSといったクラウドを利用する企業は増えている。今後も、IaaS/PaaSの利用が牽引する形でクラウドの利用は拡大を続け、2020年にはERPのクラウド利用率は45.8%に達すると予測している。

図1:ERPパッケージのクラウド比率の推移・予測(出典:矢野経済研究所)図1:ERPパッケージのクラウド比率の推移・予測(出典:矢野経済研究所)
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 なお、2018年のERPパッケージライセンス市場(エンドユーザー渡し価格ベース)は1123億7000万円で、前年比4.4%増となった。2017年は前年比0.8%増とほぼ横ばいだったが、2018年は再び堅調な伸びを示した。ユーザー企業のERPへの投資意欲は高い水準を維持しており、経営環境の変化にあわせて基幹システムを更新する動きが進み、市場の成長を支えている。

 2019年のERPパッケージライセンス市場(エンドユーザー渡し価格ベース)は1165億2000万円で、前年比3.7%増になると予測している。2019年に入っても、ユーザー企業の投資意欲が減少する傾向はみられない。事業変革を目指すDXという大きな流れを背景にしているため、市場は底堅いという。

 ただし、景気の先行きには不透明感が強まっている。世界的な株安や円高が起こっており、政府発表の各種指標にも陰りが見える。さらに、国内では2019年10月に消費税増税の予定があり、国内消費の減退が懸念される。景気の悪化はERP市場にもマイナスの影響を与えるため、経済動向には注意する必要がある。

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