野村総合研究所(NRI)は2019年11月7日、金融機関向けに「データガバナンス(データ統制)システム」の導入を支援するサービスを開始したと発表した。米Collibraが開発したデータガバナンス専用ソフトウェア「Collibra Data Governance Center」および、その活用ノウハウをサービスの一部に取り込んでいる。
金融機関が収集・分析するデータの範囲・種類・量は増加する一方で、各社のITシステム内に存在する大量のデータについては、定義・品質(定量的な精度/定性的な整合性)・関連性などのメタ情報が十分に整備されていない。そのため、財務・リスクレポートの作成に時間を費やしたり、精度が下がったりするなど、戦略資産であるデータをビジネス判断に十分に活用できていないケースが増加しているという。
また、従来型の個人情報(住所・氏名・クレジットカード番号など)に加え、モバイル決済の普及により個人の購買履歴や位置情報が詳細に収集されるようになってきたことから、情報漏洩などのミスや事故が発生した場合には、企業経営に重大な影響を及ぼすことになる。
これらの問題を解決するためには、金融機関が自社のビジネス自体とそれを支えるITシステムの両面で、データガバナンスを確立し、信頼性の高いデータを安全に活用することに、全社横断的に取り組む必要がある。具体的には、表1の活動が求められている。
スチュワードシップの設定 | 管理責任者を定め、データに係る意思決定権限と品質管理責任を持たせる |
データ管理ポリシーの策定 | 外部情報・顧客情報を含む各種データの収集・利用に関するポリシーを定め、データ生成・分析・廃棄のライフサイクルと管理プロセスを作成する |
ビジネス用語集の共有 | 共通ビジネス用語と実データを正しく関連付け、企業内でのデータ共有を推進する |
データカタログの整備 | 自社のITシステムで管理するデータの項目定義、データ間の関連性、関係プロセスをメタ情報として一元管理する |
データ品質の管理と定期計測 | 自社のITシステムで管理するデータ及びアウトプットの品質を定性・定量的に計測し、品質維持・向上にむけた運営サイクルを設定する |
NRIは、こうした活動を支援することを目的として、本サービスで表2のメニューを提供する。
ビジネスコンサルティング |
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システムコンサルティング |
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