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清水建設、鉄筋継手の外観検査に画像認識AIを導入、5分の目視検査を20~30秒に短縮

2019年11月21日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

清水建設は、画像認識AIでガス圧接継手の外観検査を効率化する実証実験を開始する。すでに事前検証を終えており、2020年1月から施工現場でトライアル導入する。2020年前半からは、まずは研修用に実導入する。画像認識AI「Deeptector」を提供するNTTコムウェアが2019年11月21日に発表した。

 清水建設は、ガス圧接継手の施工現場に画像認識AIをトライアル導入し、認識率や使い勝手を検証する。トライアル実施期間は、2020年1月~2020年3月。清水建設が施工しているビルの現場において、スマートフォンを用いて鉄筋継手の画像を撮影し、画像認識AIを用いて検査を行う。これまで目視で行っていた検査と比較し、判定結果の精度、作業時間、画面操作性などを検証する。

 なお、ガス圧接継手とは、鉄筋の接合端面を突き合わせて、圧力を加えながら加熱し、接合端面を溶かすことなく赤熱状態でふくらみを作り接合する工法である。鉄筋の継手の方法の中でガス圧接継手は約7割を占めており、年間で3000万カ所を占める。

 画像認識AIは、スマートフォンのカメラでガス圧接継手の撮影するだけで、施工状態のOK/NGを判定し、NGの場合はNGの理由を示してくれる(画面1)。

画面1:ガス圧接継手の外観検査に画像認識AIを利用する(出典:NTTコムウェア)画面1:ガス圧接継手の外観検査に画像認識AIを利用する(出典:NTTコムウェア)

 OK/NGを判定するモデルを作成する際には、清水建設が持つ正しく施工したガス圧接継手の数百枚の写真を教師データとして学習した。これにより、ガス圧接継手の要素(セグメント)を自動で検出できるようにした。この上で、OKかNGかを判定するための要素同士の位置関係などのロジックを組み込んだ。

 外観検査の項目は全部で6つある。このうち5つの検査項目を画像認識AIで代替する。例えば、「膨らみの直径」が「鉄筋径×1.4」以上であること、「膨らみの長さ」が「鉄筋径×1.1」以上であること、「折れ曲がり角度」が「2度」以下であること、「偏心量」が「鉄筋径×1/5」以下であること、――などである。

 現状の目視検査は、1カ所あたり5分程度を要している。熟練作業者が測定器を使って検査している。一方、画像認識AIを使うと、1カ所あたり20秒から30秒程度で検査が完了する。スマートフォンのアプリを立ち上げ、鉄筋のサイズ(径)を指定し、撮影ガイドに合わせて撮影するだけでON/NGを判定できる。

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