[調査・レポート]

56%の企業はRPAシナリオを業務部門が開発─ヒューマンリソシア調査

2020年1月10日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

人材サービス事業会社のヒューマンリソシアは2020年1月9日、RPA(ロボットによる業務自動化)ソフトウェアを利用している企業に対してアンケート調査を実施し、結果を報告した。シナリオ開発を担当する部署を聞いたところ、56%が利用部門と回答した。

 ヒューマンリソシアは、人材サービス事業を営む企業である。RPAのシナリオを作成できる技術者を養成する研修を開催している。同社は今回、RPAシナリオ作成技術者養成研修に参加した法人担当者を対象に、RPAシナリオの開発状況などについてインターネットを介してアンケート調査を実施した。2019年8月6日~2019年12月17日にかけて調査し、1588件の回答を得た。

 調査の1つとして、シナリオの開発を担当している主な部署を聞いた。この結果、回答企業1588社の56%が「RPAの利用部門(総務・経理・営業等の業務部門)」と回答した(図1)。この一方で、情報システム部門が開発を担当している企業は24%にとどまった。半数以上の企業は、利用部門みずからシナリオを開発しており、現場がRPAの活用を主導している。

図1:RPAシナリオ作成の研修に参加した担当者を対象に、RPAのシナリオを開発している主な部門を調査した(出典:ヒューマンリソシア)図1:RPAシナリオ作成の研修に参加した担当者を対象に、RPAのシナリオを開発している主な部門を調査した(出典:ヒューマンリソシア)

 また、導入初期と拡大期(複数部門や全社に展開し、活用を推進している時期)を比べると、活用が広がるにつれて利用部門でのシナリオ開発比率が高まることが分かった。利用部門がシナリオを開発している比率は、導入初期が56%なのに対して、拡大期は63%に向上する。ヒューマンリソシアでは、RPAの活用範囲を他部署へと広げるためには、利用部門が積極的にシナリオ開発に関わることが重要だと見ている。

 シナリオを開発する担当者については、導入期には1~2人の少人数で開発にあたる企業が半数(50%)を占める。一方、利用が進む拡大期では、1~2人の少人数で開発する企業は30%に減る。反対に、シナリオ開発者が10人以上いると回答した企業は、導入期の13%から拡大期では34%へと増える。ヒューマンリソシアでは、利用部門の中でシナリオを開発できる人材を育成できるかどうかがRPAの活用を拡大するポイントだと見ている。

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