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キヤノンITS、Webアプリの超高速開発環境「WebPerformer Cloud」をAWS上で提供

Webブラウザ経由でリモート開発

2020年1月21日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

キヤノンITソリューションズは2020年1月21日、Webアプリケーションを自動生成できる開発環境をクラウド型で提供するサービス「WebPerformer Cloud」を発表した。開発ツール「Web Performer」の利用環境をクラウド上で提供する仕組み。2020年1月31日から提供する。価格(税別)は、同時アクセスできる開発者が2人までの最小構成で月額30万円、同時アクセス5人で月額50万円。販売目標は2022年までに50億円(導入支援、システム開発を含む)。

 キヤノンITソリューションズの「WebPerformer Cloud」は、Webアプリケーションの開発環境をクラウド型で提供するサービスである。開発ツール「Web Performer」の利用環境を、AWS(Amazon Web Services)上で提供する。これまでのように開発環境のPCを用意してJava環境などを整備する必要がなく、すぐにWebアプリケーションの開発に着手できる。

図1:WebPerformer Cloudの構成要素。Webアプリケーションの超高速開発ツール「Web Performer」の利用環境と、生成したWebアプリケーションの実行環境をAWS上で提供する。リモートからWebブラウザを介してWeb Performerを操作するためのRDPゲートウェイ「Ericom AccessNow」も提供する(出典:キヤノンITソリューションズ)図1:WebPerformer Cloudの構成要素。Webアプリケーションの超高速開発ツール「Web Performer」の利用環境と、生成したWebアプリケーションの実行環境をAWS上で提供する。リモートからWebブラウザを介してWeb Performerを操作するためのRDPゲートウェイ「Ericom AccessNow」も提供する(出典:キヤノンITソリューションズ)
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 AWS上で開発したWebアプリケーションをデプロイ(配置)して実行するための実行環境も、AWS上にセットで提供する(図1)。Webアプリケーションの稼働に必要なデータベース管理システムとして「Amazon RDS」もセットで提供する。2020年5月末には負荷分散などのサービスも提供する。

 Webアプリケーションを自動的にデプロイ、管理、スケーリングできるサービス「AWS Elastic Beanstalk」も提供する。管理画面からWebアプリケーションをデプロイできる。デプロイ後は、Webアプリケーションの負荷分散、自動拡張、状態監視など、開発後の作業を自動で処理できる。

 クラウド上の開発環境をリモートで利用する仕組みとして、VDI(デスクトップ仮想化)ソフトウェア「Ericom AccessNow」(イスラエルEricom Software製、アシストが販売)をセットで提供する。Windows標準のシンクライアントプロトコルであるRDPをHTML5に変換するゲートウェイサーバーであり、HTML5対応のWebブラウザを使ってAWS上のWindows PCを操作できる。

 なお、WebPerformer CloudのベースとなったWeb Performerは、Webアプリケーションをプログラミングなしに自動で生成できる開発ツールである。Javaアプリケーションサーバー上で稼働するWebアプリケーションを自動で生成できる。Java開発用のIDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして動作する(関連記事キヤノンITS、Webアプリケーション自動生成ツール新版「Web Performer V2.3」、テストシナリオも自動生成可能に)。

 Web Performerを用いたWebアプリケーション開発では、データベースのスキーマ情報(項目の属性や名前など)、業務フロー(登録、更新、既存の業務フローの呼び出しなど)、画面情報(表示項目、レイアウト)の3つの情報を生成するだけでよい。これらの情報を基に、Javaのソースコードを自動で生成する。画面仕様のドキュメントなども自動で生成する。

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