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NECとBBバックボーン、免許不要で使えるプライベートLTEシステムを提供

2020年2月6日(木)IT Leaders編集部

NECとビー・ビー・バックボーン(BBバックボーン)は2020年2月5日、免許不要で使えるプライベートLTEシステムを提供すると発表した。1.9GHzの周波数帯を使用した自営通信用TD-LTE規格であるsXGPを使う。2020年2月25日から提供する。NECは、sXGP対応APとAPコントローラについて、2022年度までに累計1000システム以上の提供を目指す。

 プライベートLTEは、企業・団体などが自ら運用する専用のローカル無線通信ネットワークの1つである。LTE方式を用い、病院や工場・倉庫などで特定の用途向けに独自のLTEネットワークを構築することができる。

 sXGPは、プライベートLTEの規格の1つで、1.9GHzの周波数帯を使用した自営通信用のTD-LTE規格である。無線免許の申請や無線従事者の設置が不要で、手軽に利用を開始できる。sXGPの伝送距離は、数十~数百m程度、伝送レート(共有)は、10数Mbit/秒程度である。

 NECは、2019年7月にsXGP対応のアクセスポイント(AP)およびAPコントローラを開発した。今回、BBバックボーンと共同で、SIM情報をスタンドアロンのAPコントローラにも提供できる新方式を開発した。この方式を適用したプライベートLTEシステムと関連サービスを提供する(図1)。

図1:NECとビー・ビー・バックボーンが提供するプライベートLTEシステムの概要(出典:NEC、ビー・ビー・バックボーン)図1:NECとビー・ビー・バックボーンが提供するプライベートLTEシステムの概要(出典:NEC、ビー・ビー・バックボーン)
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 APとAPコントローラ間では、制御信号パケットとデータ信号パケットをやり取りする。新システムでは、APコントローラを介さずに直接LAN経由でアプリケーションサーバーとデータ通信する「ローカルブレークアウト機能」を搭載した。これにより、APコントローラの処理負荷を軽減できるようになった。

 また、TD-LTEではGPS信号を各APに接続した上で、AP間のシステム同期と周波数の精度確保が必要になる。新システムでは、GPSアンテナに接続したマスターAPと近くのAPがsXGP無線信号に同期する「Air同期機能」を搭載している。これにより、全APへのGPS信号の接続が不要になり、工事費の削減を図れる。

 小規模ネットワーク向けには、APコントローラ機能を持つ「アプリケーションユニット」を、2020年度にリリースする予定である。同ユニットは、NECのキーテレフォンシステム(主装置)に搭載できる。これにより、工事や保守が簡易になり、設置場所の省スペース化を図れる。

 両社の役割は、以下の通り。NECは、sXGP対応APおよびAPコントローラ、PBX/キーテレフォンシステム、産業用デバイス(2020年度予定)からSIサービス(現地調査、無線回線設計、機器セットアップなど)までを一貫して提供する。

 BBバックボーンは、sXGP用SIMの開発・調達・契約、SIM情報管理・流通管理、公衆回線サービス(MVNO)および閉域網回線サービスを提供する。

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