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[新製品・サービス]

日本IBM、エンドユーザーでも業務アプリを手軽に構築できる「IBM Mashup Center」

社内外のさまざまなデータを組み合わせて活用

2008年10月22日(水)IT Leaders編集部

Excelで管理する顧客の住所情報とWebサイトにある地域ごとの天気予報を組み合わせ、地図データ上に表示する−。こんなシステムをエンドユーザー自身が手軽に作れるソフトが、日本アイ・ビー・エムが発売した「IBM Mashup Center V1.0」だ。情報やソフトを組み合わせて新しい情報やシステムを作る「マッシュアップ」技術を採用。ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作でシステムを構築できる。今のところ日本で入手可能な類似製品はほとんどない。

ブロックを組み合わせる感覚でアプリケーションを構築

図1 Lotus Mashupsにおける複数ウィジェットの組み合わせ例。Excelの顧客データとWeb上の天気予報をZIPコード(郵便番号)を媒介に結びつける
画面1:Lotus Mashupsにおける複数ウィジェットの組み合わせ例。Excelの顧客データとWeb上の天気予報をZIPコード(郵便番号)を媒介に結びつける(図をクリックで拡大)

 「IBM Mashup Center V1.0」は、IBM Lotus Mashups V1.0(Lotus Mash ups)とIBM InfoSphere MashupHub V1.0(InfoSphere MashupHub)という2つの製品から構成される(IBMは、それぞれ単体でも販売する)。

 Lotus Mashupsは、ブロック(ウィジェット)を組み合わせる感覚でアプリケーションを構築するためのツール。すでに存在するウィジェットをドラッグ&ドロップして、簡単に新規のアプリケーションを作れるので、エンドユーザーが自ら使えるのが特徴だ。同社のIDE(統合開発環境)である「Eclipse」上でコードを書くことなく新たなウィジェットを作成する機能も搭載した。

 InfoSphere MashupHubは、情報システム開発者向けのツール。企業内外にあるデータやサービスをエンドユーザーが使いやすいように、ウィジェットやフィードの形に部品化する機能を提供する。具体的には、ERP(統合業務)システムなどの基幹情報システムのデータや個人のパソコン内のデータを、RSSなどのフィードとして利用できるようにする。

図2 作成したウィジェットやフィードを集約、管理する「カタログ」。タグやコメントも追加でき、検索だけでなく共同開発にも役立つ
画面2:作成したウィジェットやフィードを集約、管理する「カタログ」。タグやコメントも追加でき、検索だけでなく共同開発にも役立つ(図をクリックで拡大)

 変換用のプラグインが標準で数種用意されているので、Microsoft Excelなど主要なソフトウェア製品のデータはすぐに部品化できる。独自開発のアプリケーションの場合でも、アダプタを作成することで変換が可能となる。社内外にある複数のフィードを統合させ、単一のフィードにする機能も搭載。社内のデータとWeb上の情報を組み合わせたフィードを作成することもできる。

 ウィジェットやフィードを登録し、簡単に探せるようにする「カタログ」を、両製品に用意した。先に発売したWebアプリケーション開発環境、IBM Web Sphere sMashで開発したアプリケーションも併せて管理、使用できる。

 InfoSphere MashupHubの想定ユーザーは、主にIT部門の担当者やITエンジニア。Lotus Mashupsはそれらに加えて、業務部門のエンドユーザー向けを想定する。大企業から中堅中小企業まで幅広い利用を見込んでいる。

 IBM Mashup Center V1.0は、100 VU単位(機種別サーバー単位課金)で629万2000円(税別、以下同)、20ユーザー単位で37万1800円。単体のInfoSphere MashupHubは、100VU単位で311万8000円、20ユーザー単位で18万4500円。Lotus Mashupsは、100VU単位で317万5000円、20ユーザー単位で18万7400円。

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