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インテル、6コアCPU「Xeon 7400シリーズ」を発表、主要サーバーベンダーから搭載モデル出揃う

NEC、日本ユニシス、日本IBM、デル、日本HPが搭載サーバーを発表

2008年11月21日(金)IT Leaders編集部

インテルは2008年9月16日、コードネーム「Dunnington」として開発を進めてきた6コアプロセサ「Xeon 7400シリーズ」を発表した。これを機に主要サーバーベンダーは同プロセサを搭載するモデルをラインナップに追加。ハイエンドサーバーのフラッグシップモデルは、これまでの4コアプロセサから6コアプロセサ搭載機へと一斉に置き替わった。

Xeon 7400シリーズは処理性能向上と電力効率向上の両立を視野に製造プロセスを65nmから45nmに微細化した。これまでのXeon X7350(4コア)と今回発表したXeon X7450との比較では、消費電力を約10%下げながら性能を54%高めたという。リソース管理に仮想化技術を使い、障害時の復旧や動的な負荷分散に役立てる「Virtualization Technology FlexMigration」を新たに搭載、高度なサーバー運用を求めるユーザーの声に応える。

NEC

NECは9月16日、同プロセサ搭載サーバー「Express5800/スケーラブルHAサーバ」の販売開始を発表した。NECは2005年10月、米ユニシスとの協業を発表したが、本製品はその成果の第一弾にあたる。

4Uの筐体(ボックス)に4プロセサ(24コア)を搭載するエントリーモデル「Express5800/A1040」と、最大16プロセサ(96コア)まで拡張できるスケーラブルモデル「Express5800/A1160」の2モデルがある。

チップセット「MX5800」は独自に開発。4プロセサ(24コア)を搭載でき、データの信頼性を高めるためのECCやパリティを付ける保護機能を実装する。障害が発生した場合、「EXPRESSCOREエンジンSP」の保守診断機能により、故障個所の特定や詳細ログを採取でき、メインフレームクラスの高信頼性、高可用性を実現するという。

1ボックスあたり32基のメモリースロットを実装し、最大構成時の容量は1TB。PCI Express x8スロットは6個実装し、最大24個まで利用できる。

業務処理量が増大した場合には、ブロックを組み立てるようにボックスを追加するだけで容易にシステムを拡張できる構造を備える。ボックス間は「HSI(High Speed Interconnect)」と呼ぶ仕様で接続する。

ボックスごとのパーティションは遠隔のWebコンソールから変更するなどして柔軟にシステム構成を変えられる。

仮想化基盤として「VMware ESX 3.5」、「Hyper-V」、「Citrix XenServer」に対応する。

日本ユニシス

日本ユニシスが9月16日に販売を開始した「Unisys Enterprise Server ES7000 モデル 7600R」は、NECとの共同開発のため、ハードウエアのスペックは前出のNEC製品と基本的に同じだ。違いは搭載するソフトにある。具体的には仮想化環境を一元管理する「USMS(Unisys Server Management Services)」やES7000シリーズ以外の機器と連動して運用状態を監視する「IMSS(Integrated Maintenance Service System)」などを標準装備する。

4Uサイズのコンパクトな筐体になったため、従来の「ES7000/One」シリーズに比べて占有スペースは最大構成時で約3割減となった。消費電力の25%削減、ケーブルの50%削減効果も見込める。

日本IBM

日本IBMは9月16日、x86サーバー「IBM System x 3850 M2」と「IBM System x 3950 M2」にXeon 7400シリーズ搭載モデルを計8種類追加することを発表。10月14日より出荷を開始した。

Xeon 7400シリーズを1ユニットあたり4プロセサ(24コア)搭載し、世界で初めて1分間あたりのトランザクション処理速度が100万回に達する(IBM調べ。性能評価法TPC-Cによる2008年8月19日付のx3950 M2のベンチマーク結果に基づく)。独自のチップセットを搭載し、消費電力を従来モデルに比べて最大37%削減できる。

「IBM System x 3950 M2」はNECと同様にブロック方式で最大4ユニットまで拡張できる(「IBM System x 3850 M2」はオプションが必要)。

システムの初期設定時の手間を軽減する工夫を凝らしたソフト「IBM ServerGuide」により、1ユニットあたりの設定を20分で終えられるようにした。そのほかシステムの統合管理を目的とした「IBM Director」を用意する。

デル

デルは9月25日、「PowerEdgeR900」を発表。同日より販売を開始した。同社サーバーのフラッグシップモデルになり、32基のメモリースロットを実装し、最大容量は256GB。

仮想化環境を手軽に導入できるほか、共有ストレージ環境のセキュリティ強化も視野に入れたオプションとして仮想化ソフト「VMware ESXi 3.5」を用意する。

日本HP

日本HPは9月30日、x86サーバー「HP ProLiant」ファミリの「DL580 Generation 5」(以下「DL580 G5」)と「BL680c Generation 5」(以下「BL680c G5」)からXeon 7400シリーズ搭載モデルを発表した。

「HP ProLiant」ファミリは4プロセサ(24コア)を搭載可能。「DL580 G5」は4Uラックマウント型、「BL680c G5」ブレード型で、「BL680c G5」はメモリーを128GBまで搭載できる。

サーバーの管理機能を強化するために「HP Insight Control Environment iLO Advanced to ICEアップグレード キット」を同時に発売。HP ProLiantサーバー(300/500/700シリーズ)の電源や熱の監視、セキュリティ状況の管理やパフォーマンス管理を行うソフト「HP Insight Control Environment」を、下位製品である「HP Integrated Lights-Out Advanced Pack」のユーザーが利用できる。価格(税込)は4万4100円。

販売価格

各社製品の販売価格は一覧にまとめた(表1)。価格は最小構成時となる。

画像:表1
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