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初期設定が容易なワンタイムパスワード認証基盤「RSA SecureID Appliance」

2008年12月16日(火)IT Leaders編集部

RSAセキュリティは2008年12月19日、ワンタイムパスワード認証用のアプライアンスサーバー「RSA SecureID Appliance」の新版を発表した。ワンタイムパスワードの認証基盤を構築するのに必要なハードウェアやアプリケーションを、1台のサーバーにまとめたもの。一定間隔でワンタイムパスワードを発生する小型機器「トークン」(利用者ごとに携帯)と同期し、入力されたパスワードの有効性をチェックする。今回投入したアプライアンス製品は、初期設定を容易にし、購入後すぐに使用を開始できることを顧客に訴求する。複数台構成を可能にするなど、可用性も高めた。2009年1月19日に受注開始する。

RSA SecurID Appliance A130
RSA SecurID Appliance A250
RSA SecurID Appliance A130
RSA SecurID Appliance A130

 RSAセキュリティが新たにラインナップに加えたのは、エントリーモデルである1UサイズのRSA SecureID Appliance 130(A130)と、ハイエンドモデルである2Uサイズの同 250(A250)の2モデル。A250はハードディスクをRAID1構成とし、電源を2重化した。

 両モデルとも2台以上による冗長構成が可能で、柔軟性と可用性を高めている。IPアドレスや管理者アカウントなど、ワンタイムパスワード認証基盤構築に必要な情報をウィザード形式でセットアップできる「クイック・セットアップ」機能を搭載。「最短30分で基本設定が完了する」(RSAセキュリティマーケティング統括本部プロダクトマーケティングマネジャー 木村明博氏)という。

 認証サーバーソフトウェアとして、同社が2008年8月に出荷開始した「RSA Authentication Manager」を同梱する。必要なときにだけPCや携帯電話にワンタイムパスワードを送信し、トークンとして利用可能にする「On-Demandトークン」機能や、本人しか知らない固定のパスワードであるPINコードを忘れてしまった場合や、トークンを紛失してしまった場合などの緊急時に、エンドユーザー自らがPINコードの変更などの手続きを行える「セルフ・サービス」機能を備える。

 上位エディションである「Enterprise Edition」のみの機能として、トークンの発行手続きをワークフローとして事前に定義、Webアプリケーションとして実現することで管理者の負担を軽減する「プロビジョニング」機能も揃えた。RSA Authentication Managerは現時点では英語版のみの提供だが、A130、A250の出荷時までには日本語化を目指すという。

 SAPのアプリケーション群や、仮想化ソフトウェアVMwareなど、既に約400製品との技術検証が終了しており、これらとの組み合わせではすぐにシングルサインオン基盤として使用できる。「今後はSalesforceなど、SaaSアプリケーションとの連携も視野に入れるほか、仮想化製品との連携も加速させる」(木村氏)。

 競合他社に対する強みとして、ハードウェアからソフトウェアまで1社で販売・サポートできる体制を持っていることを挙げる。「ワンタイムパスワード認証基盤製品を提供するベンダーの中で、ハードとソフトを自社製品で一貫して提供できるのは当社だけ」(木村氏)。

 SIerをはじめとする代理店を通じて販売する。現在は5社程度だが今後は代理店の数を増やす予定。高い可用性を武器に、大企業への導入も加速させる。3年間で2000台程度の導入を目指す。

 価格は、ユーザー数に基づき複数の体系を用意した。中・大規模組織向けの価格体系は、100ユーザー単位でA130が199万9000円(税別)から、A250が262万円(同)から。トークンは別途購入が必要で、標準的なSID700を5~250個購入で3年間の利用の場合、単価が9000円(税別)。

 ソフトウェアを除いたレプリカ構成用サーバーハードの価格は、A130が64万円(税別)、A250が158万円(同)。小規模の組織を対象としたエントリーユーザー向けのバンドルキットは、A130とSID700を同梱、25ユーザーで98万円(税別)から。

 これらの価格には、ハードウェア保守費用3年分を含む(ソフトウェア保守費用は別途必要)。2009年1月から3月20日までの受注分について、新規ユーザー向けの割引キャンペーンを実施。バンドルキット(10ユーザー使用可能)を49万8000円で販売する。

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