30年以上の歴史と伝統 活発な研究会活動で若手の育成に注力 中国・上海での本格展開も 今回紹介するのはビーコンITおよびビーエスピー(BSP)グループのユーザー会「Beaconユーザ会」である。ビーコンITはデータベースやデータウェアハウスなどデータの管理/統合/活用を中心とした製品やサービスを、一方のBSPはITシステム運用管理パッケージの開発・販売を手掛けているITベンダーだ。同ユーザー会は1977年に「ADABASユーザ会」として設立。現在の会員数は300社に上る。
同ユーザー会の主な活動内容として挙げられるのが、(1)各地区で開催されている情報活用研究会やシステム運用研究会などの研究会活動、(2)ITフォーラム、マネジメント研究会などの情報交換活動、(3)年1回、3月に行われるシンポジウム、(4)会報誌の発行、などである。こう書くと「どこにでもありそうなユーザー会」という印象を持つかもしれないが、そうではない。同ユーザー会は「若手の育成に注力している」ことと「同社製品にまったく特化していない」という2つの特徴を持つ。
研究会活動の中でも情報活用研究会とシステム運用研究会は、「若手育成の場」としての位置づけを担っており、参加者は20代から30代半ばの若手中心。2008年度は全国で36の研究会活動が実施されている。研究テーマは若手技術者が関心、興味を持つ内容をラインアップ。例えば東日本情報活用研究会では「まだ間に合うWeb2.0」や「Rubyは何を救うか」「オンラインスプレッドシート活用研究」など11テーマ。運用研究会では「システム運用の業務改善」「帳票開発/運用/利用のトレンド研究」など13テーマで活動している。それぞれ6〜7人のグループで活動。ビーコンITやBSPの社員もコーディネータとして支援はするが、あくまでも活動の主体は参加者に任される。1年間の研究成果は論文としてまとめ、1次審査、2次審査を通過したグループだけが3月のユーザシンポジウムで発表するという仕組みとなっている。2009年3月5〜7日、滋賀県大津で行われた第26回Beaconユーザシンポジウムでは定時総会報告、講演、事例報告会のほか、30以上の研究会による研究発表が行われた。
若手育成に注力しているとはいえ、課長や部長クラスなどマネジメント層を対象とした情報交換の場も用意している。それがITフォーラムやマネジメント研究会である。
Beaconユーザ会の新しい動きとして特筆されるのが、中国への展開である。同ユーザー会では中国に進出している会員企業が増えている。そのような会員企業の動きをうけ、2008年3月に中国・上海に「上海準備室」を設置。2008年7月と11月には上海情報交換会を開催し、11月の第2回情報交換会では28社44人の参加者を集めた。その結果、この4月から本格的に上海での活動を開始することを決定し、7月にはITフォーラム同様のイベントの開催を予定しているという。
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