[新製品・サービス]

日立製作所、統合システム運用管理「JP1 Version 9」をリリース

2009年6月3日(水)IT Leaders編集部

日立製作所は2009年6月2日、IT投資の最適化に向けた企業全体レベルでのシステム集約の進展に対応して、仮想環境のモニタリングを強化した新製品をラインアップし、ジョブ管理製品を全面刷新した統合システム運用管理「JP1 Version 9」を2009年6月3日から販売開始すると発表した。同製品は、ITリソースの有効活用と運用業務の効率化を両立する新たな運用コンセプトに基づき、業務観点を取り入れたシステム運用の全体最適化を実現する。

「JP1 Version 9」は、新たにエージェントレス監視を採用したことにより、現在稼働中の業務サーバーに手を加えることなく、サーバー集約前後でのITリソースの使用状況を正確に把握できるほか、仮想化ソフトウェアから物理サーバーと仮想マシンの構成情報を自動で取得可能としたことで、大規模な仮想環境での構築作業を軽減できる。

また、高集約化された環境における業務の自動運用では、業務の進捗度をリアルタイムに把握し、業務の終了予定時刻を予測することで業務の優先度に応じた対処が可能となるなど、業務のサービスレベルを落とすことなくITリソースの有効活用を実現する。

同社は、国内市場における業務の自動運用を長年に渡り牽引してきた「JP1」の実績とノウハウをもとに、企業全体レベルで集約されたシステムにおいて、ITリソースを最大限に活用しながら業務のサービスレベルを維持・向上させることで、IT投資の最適化を推進する企業を支援する。

「JP1 Version 9」では、ITリソースの有効活用と運用業務の効率化を両立する運用管理を実現するため、Flexible & Smartをコンセプトに、関連する各種機能を強化する。同製品のおもな特長は以下のとおり。

  1. エージェントレス方式を併用したサーバー監視により、手間なく正確なリソース監視を実現
    ITリソースを有効活用するためには、現状のITリソースの使用状況を正確に把握することが重要。従来のエージェントによる監視に加え、エージェントを使用せずに監視を可能とする「JP1/Performance Management - Remote Monitor」が製品化された。これにより、稼働中の業務サーバーにエージェントの追加が不要となり、サーバーを集約する前後での状況把握や大規模な仮想環境での監視などでも、手間なく正確に全体のリソース状況を把握することが可能となる。さらに同製品では、主要な運用管理製品としては初めて、従来のエージェント方式での監視と同じ操作性を備えたエージェントレス方式を提供することで、運用に応じてこれらの方式を使い分けるような場合でも、新たな操作手順を習得することなく監視が可能。
  2. 仮想化ソフトとの連動により、大規模な仮想環境における運用負荷を軽減
    統合管理製品「JP1/Integrated Management」は、仮想化ソフトウェアから物理サーバーと仮想マシンの構成情報を自動で取得可能とした。これにより、仮想環境における物理/仮想サーバーの構成管理や監視画面への設定が手間なく迅速に行え、大規模な仮想環境での運用負荷を軽減できる。さらに、今後の拡大が見込まれる仮想サーバーの動的な変更に対しても、物理/仮想サーバーの構成変更の検知から、監視画面への構成情報の反映までをリアルタイムに自動実行する機能の強化が年内に実施される予定。
  3. ジョブ管理製品の全面刷新により、更なる大規模システムにおいても運用効率を向上
    このたび全面刷新したジョブ管理の新製品「JP1/Automatic Job Management System 3」は、システム管理者の役割に応じた監視画面の提供により、例えば、データセンタの管理者はシステム全体のインフラの管理に集中し、各拠点の業務管理者は業務の追加・変更手続きを実行するといった作業分担に対応した運用を実現。また、業務の追加・変更が発生した場合の切り替え作業を自動化し、運用中の業務を止めずにノンストップでの業務変更を実現した。さらに、業務終了時刻を予測可能としたことで、優先処理すべき業務を予定時間内に終了させるために、リソースに余裕のある他のサーバーへ業務を移すなどの対処が可能となる。
    このほか、ジョブスケジュール処理の多重化によりジョブ起動性能を従来比で約10倍と大幅に向上するなど、今後、更なる大規模化が見込まれるシステムにおける業務の自動運用に対する性能と信頼性の向上が図られている。

価格は、「JP1/Integrated Management - Manager」が50万4,000円~、「JP1/Performance Management - Manager」が31万5,000円(税込み)など。出荷時期は2009年7月31日が予定されている。

日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/

製品紹介ページ
http://www.hitachi.co.jp/jp1/

関連キーワード

日立製作所 / JP1 / システム監視

関連記事

トピックス

[Sponsored]

日立製作所、統合システム運用管理「JP1 Version 9」をリリース日立製作所は2009年6月2日、IT投資の最適化に向けた企業全体レベルでのシステム集約の進展に対応して、仮想環境のモニタリングを強化した新製品をラインアップし、ジョブ管理製品を全面刷新した統合システム運用管理「JP1 Version 9」を2009年6月3日から販売開始すると発表した。同製品は、ITリソースの有効活用と運用業務の効率化を両立する新たな運用コンセプトに基づき、業務観点を取り入れたシステム運用の全体最適化を実現する。

PAGE TOP