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[ザ・レビュー]

立体表現を重視したプレゼンソフト「prezvision2」、多彩な動きを演出する機能にも注力

2009年11月6日(金)IT Leaders編集部

セミナーや営業活動の場などで活用されるプレゼンテーションソフト。伝えたい内容をビジュアルに表現するのが目的だが、紙芝居のような平面的な表現に物足りなさを感じるという声もある。ここに目を付け、スライドに奥行きと時間軸を取り入れる発想で、インパクトあるプレゼンを可能とした国産ソフトがソフトアドバンスの「prezvision2」だ。

スクリーンに投影されたプレゼンテーションソフトの画面。その1枚目には、3×3のマス目に青、赤、黄などの色が塗りつぶされている。あまりに素っ気ないそれは、映像調整用の色見本にしか見えない。ところが次に説明者がマウスをクリックすると、見えていなかった図の側面が徐々に現れてルービックキューブの立体像となって目に飛び込んできた。さらに、上面や側面に位置する9つのキューブが一体となって回転を繰り返し、6面の色がすべて揃うまでの過程がリアルに映し出された─。このように立体的で動きのあるプレゼンを可能にするソフトが、ソフトアドバンスのprezvision2だ。

Microsoft PowerPointに代表される一般的なプレゼンソフトは、文字や図を配置したスライドを何枚も作り、それを順次切り替えて表示するのが基本的な仕組みだ。矢印などの要素に動きを加えることは可能だが、ページ内に閉じた表現が中心だし、奥行きのある物体を描く3次元処理は不得手である。平たく言えば、電子紙芝居という印象をぬぐえない。対して、prezvision2は「飛び出す絵本」のような立体表示と、動きや変化を自在に演出するアニメーション機能を併せ持つ。

ソフトアドバンスの菅原 亘社長は「自ら多くのプレゼンをこなす中で2次元表現の限界を感じた。奥行きと時間軸を持つ、“現実感”あるプレゼンソフトがどうしても欲しかった」と開発の動機を話す。この狙いを具現化するのが「3Dオブジェクト機能」と「シームレストランジション機能」だ。

3Dオブジェクト機能は、球や立方体などの3次元図形をプレゼン画面に自由に配置するもの。画面といってもX軸/Y軸のみの2次元ではなく、Z軸を加えた「空間」である。最初は四角形として挿入した図も、Z軸に切り替えて奥行きを持たせることで後から自由に立体化できる。3次元図形の面にテキストや画像、動画を張り付けることも可能だ。

一方のシームレストランジション機能は、作成した複数画面(空間)をスムーズにつなぎ合わせる機能だ。左上に小さな赤い球体を配置したA画面、右下に大きな青い立方体を配置したB画面。同機能を使うことで、球体が徐々に色や形を変えながら移動する様子、つまりA→Bの変化の過程が自動的に生成される。

こうした機能を組み合わせることで全体のプレゼン資料を作成していく。高度な知識やスキルが必要との印象をもたらしがちだが、「ユーザーインタフェースは特段にこだわって難しさを排除した」(菅原社長)というように操作はシンプルだ。球や立方体といった基本図形はソフト内に標準で用意しており、ドラッグ&ドロップで挿入できる。画面転換効果についても、とりあえずやってみて後から微調整する作業を直感的に進められるようメニュー構造を工夫している。

稼働環境としてPentium 4以上のプロセサのほか、全画面表示の際にジャギー(画像ギザギザ)を軽減する「フルスクリーンアンチエイリアシング機能」のあるグラフィックチップを搭載したPCを推奨する。製品価格は1万9800円。ファイル再生用のビューアーは、同社のWebサイトで無料提供している。

写真 prezvision2の編集画面
写真 prezvision2の編集画面
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