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3PAR、SSD対応に合わせてILMオプションを投入、アプリ単位でSLA制御

2010年3月16日(火)IT Leaders編集部

3PARは2010年3月16日、同社製ストレージのオプションとして、ILM(階層型ストレージ管理)ソフトを発表した。特定業務や特定アプリケーションで利用するデータなど、データの種類に応じて、微細なデータ単位(128Mバイト)で利用ドライブの優先度を設定/制御できる。

 ソフトの名称は「3PAR Adaptive Optimization」。2010年4月以降、ストレージ搭載用として新たにSSD(Solid State Drive)の提供を開始するのに合わせて出荷する。ソフトウエアのライセンス価格は、ドライブ4基で構成するマガジン単位あたり15万円(税別)から。開発会社は米3PAR。

 なお、ILMの前提として4月以降に投入するSSDは、米STECの「MACH8 IOPS」(2.5インチSATA接続、容量50Gバイト、SLC)である。米3PARによれば、高速/高価なSSDと低速/安価なSATAを組み合わせてILMソフトを導入することで、FCディスクだけの構成よりも価格性能比を高められるとしている。

アプリ属性を持つ微細単位(128Mバイト)でデータを移動

 3PAR Adaptive Optimizationは、ILMソフトである。最大3階層(SSD、FC、SATAなど)のドライブ間で、データをスケジュール・バッチ処理で移動する。移動対象となるデータは、アプリケーションの種類などの属性情報を持っており、実際に監視/計測したデータごとのI/O回数と属性情報をもとに、データを移動するか否かを決定する。

 移動対象/制御対象となるデータの管理単位は、“リージョン”と呼ぶ、データ容量128Mバイトのブロックである。リージョンは、同一種類のドライブ複数個(例えば複数のSSD)にまたがった微細ボリュームであり、このリージョンごとにアプリケーション種別に応じた属性情報を設定し、I/O回数の計測を実施する。これにより、128Mバイトの微細なデータ単位で、SLAポリシーに基づいたILMが可能になある。

 リージョンという単位は、ILMのために新たに追加した概念であり、細かなデータごとに属性情報を持たせるために必要。同社製ストレージがデータにディスクを割り当てる単位はチャンクレット(256Mバイト)と呼ぶ物理単位だが、リージョンは、同一ドライブ種類の複数のチャンクレットをまたいだアプリケーション視点のデータ単位である(チャンクレットもまた、複数リージョンにデータ領域を供給する立場である)。

 なお、前提となる3PAR製ストレージの最大の特徴は、ボリューム容量を仮想化してディスク使用効率を高める“シン・プロビジョニング”機能である。物理ドライブの集合体をストレージ・プールとして用意しておくことで、実際にデータが書かれたタイミングでストレージ・プールからチャンクレット単位で動的にディスクを割り当てる仕組み。


写真1 異なるドライブ階層をまたいだ論理ボリュームを運用できる


写真2 FCディスクだけの構成よりもSSDとSATAの混在構成の方が安価に済む

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3PAR / SSD / HPE

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