誌上基調講演 Azureを理解する第一歩として主席アーキテクト、レイ・オジ−氏の講演を載録する。開発者に向けた内容で随所に宣伝ぽい表現もあるが、「Let's Build!(さあ、アプリを作ろう)」など、氏の意図を感じ取ってほしい。 [開発者向けイベント「Tech・Days 2010」のキーノート講演から (構成:編集部)]

我々は2008年にロサンゼルスで開催した「PDC 2008」でWindows Azureを発表し、開発者向けにプレビュー版を提供しました。2009年はWindows Azureの改善に努めた1年だったと言えます。プレビュー版を使用した皆さんからの声に耳を傾け、製品そのものを作り替えてきました。そして2010年2月、Windows Azureはプレビュー版から正式版へと移行し、商用サービスとして正式に運用を始めました。
高い柔軟性を備えた基盤でシームレスなサービス提供へ
Windows AzureはクラウドOSです。こう言うと未来的ではありますが、現行のWindows OSからかけ離れたものではありません。Windows Serverのハードや仮想インスタンスが無数に集まったものだとお考えください。そう、Windows Serverそのものです。
Windows AzureはAzure Fabric Controllerと呼ぶ管理システムを使って、コンピューティング環境やストレージなどクラウド上にあるすべてのリソースをコントロールします。Azure Fabric Controllerは、従来のSystem Centerの管理機能を拡張して仮想インスタンスのライブマイグレーションを可能にするなど、柔軟性が高くシームレスなサービスの提供を実現します。
我々はWindows AzureやWindows Server System Centerにかかわらず、管理システムには一貫して、このインフラを採用しています。したがって、Azure Fabric Controllerを使えば、マイクロソフトが用意するクラウド環境も、企業内のプライベートクラウドも同様に管理できるようになるのです。
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