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日本HPがSNMPマネージャにメジャー新版「NNMi 9」、レポート可能な管理項目を増強

2010年6月24日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

米Hewlett-Packard日本法人の日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2010年6月24日、SNMPマネージャ機能を中核としたネットワーク管理ソフトの新版「Network Node Manager i 9.0 software」(以下、NNMi 9)を発表した。2010年7月1日に販売開始する。従来版であるNNM 7とNNMi 8の機能をすべて含むバージョンであり、新たな機能も追加した。価格は、50万4000円(税別48万円)から。

 NNMi(旧称はOpenView NNM)は、ネットワーク管理ソフト。主としてSNMPを用いて、ネットワーク機器やサーバー機から情報を収集し、管理する。ネットワーク構成マップの生成や、稼働状況の監視/管理、性能の監視/管理といった機能を提供する。CMDB(構成管理DB)を介して他の運用管理ソフトとデータ連携する運用もできる。

 最新版のNNMi 9は、NNM 7とNNMi 8の機能/特徴をすべて包含しつつ、新たな機能を追加したバージョンである。そもそも、NNM 7は、任意のSNMP管理項目を監視/管理できるなど柔軟性が高かったが、GUIやレポート機能が弱かった。一方で、NNMi 8では、管理対象がトラフィック情報やCPU負荷など、あらかじめ決められた管理項目に限られるが、GUIやレポート機能が強力で使い勝手が高かった。

 稼働OSは、Windows、Linux、HP-UX、Solaris。スタンド・アロンで動作するほか、NNMiをインストールしたPCにWebブラウザ経由でリモート・アクセスして利用できる。価格は、標準版が50万4000円(税別48万円)から、機能上位の「Advanced」が126万円(税別120万円)から。

GUIで監視/管理できる対象を増加

 NNMi 9で新たに追加された主な新機能は、以下の通り。

 SNMP管理項目の1つとして、VMware ESXが備える標準の管理情報を収集し、GUI画面で監視/管理できるようにした。ESXホストと仮想サーバーを自動識別して、仮想サーバー構成のトポロジ・マップやインベントリ情報をリスト形式で管理できるようにした。

 ネットワーク機器のカード(ポート・モジュール)と個々のポートも、それぞれ対応付けてリスト化し、監視/管理できるようにした。

 MIBブラウザをGUI化した。また、独自のMIB式(MIB expression、MIBオブジェクトによって構成する数式で、個々のMIBオブジェクトの値をそのまま利用するよりも有益な情報を得られるような計算式を任意に設定できる)を作成できるようにした。

 IPv6ネットワークを管理できるようにした。NNM 7では、オプションでIPv4/v6デュアル・スタック環境の管理が可能だったが(IPv6のMIBにIPv4でアクセスするなど)、NNMi 9では、ICMPv6やIPv6 SNMPなどにより、IPv6ネットワークを管理できるようにした。

 性能監視機能を強化し、監視データをリアルタイムにグラフ化できるようにした。これにより、間もなくネットワーク機器が障害を起こすかも知れないといった、直近の将来予測に役立つようになった。

 性能監視方法として、従来の「Metric」(性能に関するSNMP MIB情報を収集/解析)に加えて、「Traffic」(sFlow/NetFlowによるトラフィック情報の収集)と「Quality Assurance」(アプリケーション・プロトコルのリクエストに対する遅延時間の計測)を追加した。

NNMi 9で新たに追加したVMware ESX監視画面の例
画面1:NNMi 9で新たに追加したVMware ESX監視画面の例
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