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学習塾大手の日能研、バックアップ・セキュリティ体制強化

2010年9月15日(水)IT Leaders編集部

中学受験を中心とした学習塾大手の日能研は、塾内の情報セキュリティとバックアップ対策を強化した。シマンテックが2010年9月14日に開催した記者発表会で明らかにした。

日能研の原 和彦情報企画ディレクター
写真1:日能研 情報企画ディレクターの原和彦氏

 日能研は2010年7月、塾内にある1500台の教員向けPC端末を対象に、情報セキュリティ対策ツールを導入した。併せてファイルサーバーのバックアップシステムや、物理環境と仮想環境で運用しているシステム認証用サーバーの環境を丸ごとバックアップするイメージバックアップシステムも導入。「塾生の個人情報や成績情報など、機密性が高く失うことが許されない情報を多く扱う塾にとって、セキュリティの確保とバックアップ体制の構築は急務だった」(日能研の原 和彦情報企画ディレクター)。

 システムには、シマンテックのエンドポイントセキュリティ製品「Symantec Endpoint Protection(旧Symantec Antivirus Corporate Edition)」、ファイルのバックアップ製品「Symantec Backup Exec」、OSのイメージバックアップ製品「Symantec Backup Exec System Recovery」を組み合わせたシステムを採用した。

 導入は日能研の情報システム子会社であるエヌ・ティ・エスが担当。既にエンドポイントセキュリティ製品は2000年ごろ、ファイルのバックアップ製品(米シマンテックが買収した旧米ベリタス・ソフトウェアの製品)は2002年に個別に導入している。

 新たに導入を決めたイメージバックアップ製品については、「セキュリティ製品やバックアップ製品と同じサポート体制で利用できる点を評価」(エヌ・ティ・エスのシステムサービス部システムサービス課の古川 真也主任)し、シマンテック製品を選択したという。「システムに大きな費用と人員を割けない中小企業の場合、サポート体制の一本化を目的に当社製品を導入するユーザー企業は多い」(シマンテックの内田 和弘常務執行役員)。

 認証用サーバーのシステム環境のバックアップ業務においてイメージバックアップ製品の導入効果が既に現れており、「今までのテープ媒体を利用したシステムに比べ、4時間から20分にまで短縮できた」(エヌ・ティ・エスの古川主任)。

 エヌ・ティ・エスはシマンテック製品に関する知識の蓄積を進めており、2009年10月には、シマンテックが自社製品の専門知識を持つパートナーに向けに用意した認定プログラムである「SMBスペシャリゼーション」を取得している。

 シマンテックが2010年10月にスタートした認定プログラムで、現在は大都市圏を中心に95社のパートナーが参加。「今後地方企業の参加を促し、2011年3月までに150社の参加を目指す」(シマンテックの内田常務執行役員)。

 日能研は、教育システムへのIT活用も積極的に進めている。2005年3月には日能研グループ全体で家庭向けに成績情報などを配信するWebポータルの「MY NICHINOKEN」、2006年2月にはスキャンした答案をイメージ化して画面に表示し、採点を迅速化する「DI 学習支援システム」を導入した。

 いずれのシステムもエヌ・ティ・エスが開発・導入している。「保護者とのコミュニケーションを円滑に進めたり、当塾の個性である多彩な問題や採点形式を維持するには、システム導入が不可欠だった」(日能研の原情報企画ディレクター)。

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