日本電気（以下、NEC）は2010年10月22日、iStorage NSシリーズにおいて、ファイルサーバとしての処理性能を従来比（「iStorage NS480」との比）で約70％向上するとともに、消費電力を約30％削減した2Wayラック型NAS製品「iStorage NS500Ra」を製品化し、同日より販売活動を開始すると発表した。出荷開始日は10月26日。中堅中小規模企業を主なターゲットにした「iStorage NS500Ra」は、大容量・低価格を両立したハードディスク「12TB搭載モデル」と、高速・高信頼かつ拡張性を有する「ディスク拡張モデル」の2モデルが提供される。
「iStorage NS500Ra」の主な特徴は次のとおり。
- 処理性能を最大約70％向上
最新のCPU「インテル Xeonプロセッサー E5620（2.40GHz）」を搭載するとともに、メモリの容量を従来比8倍となる最大32GBに拡大。また、高速のI/Oプロセッサーを搭載し、6Gbps（ギガビット／秒）SASディスクに対応したRAIDコントローラ採用。さらに、ストレージサーバ専用OS「Windows Storage Server 2008（x64）」を搭載。こうしたスペック強化により、ファイルサーバとしての処理性能を従来比で約70％向上した安定した動作を実現する。 - ハードディスクの搭載を強化
「12TB搭載モデル」は、ハードディスク（SATA）搭載容量を標準で従来比2倍の12TBに増強するとともに、容量あたりの単価を約40％低減。大容量・低価格を両立することで、バックアップ用途などに適している。
「ディスク拡張モデル」は、ハードディスク（SAS）を最大12本、6TBまで搭載可能にするとともに、テープ装置を内蔵。また、新たにSSD搭載をサポートし、より高速なアクセスニーズにも対応。性能・信頼性を重視した中規模なファイルサーバとしての利用に適している。 - 約30％の省電力化を実現
AC（交流）/DC（直流）電源の変換効率が92％以上であることを示す、80 PLUS GOLD認証を取得した高効率電源の搭載、省電力タイプのメモリ採用、設計の最適化などにより、従来比で待機時最大約36％、動作時最大約28％の省電力化を実現している。
なお「iStorage NS500Ra」は、同社SAN製品「iStorage Dシリーズ」との接続も可能であり、HAクラスタリングソフト「CLUSTERPRO X」との組み合わせにより、より高性能・高信頼性・大容量を重視した場合にも利用できる。
「iStorage NS500Ra」の希望小売価格（税別）は次のとおり。
「12TB搭載モデル」：［2TB HDD（SATA）×6（RAID5:OS＋データ）］は、99万8000円～。
「ディスク拡張モデル」：［146GB HDD（SAS）×2（RAID1:OS）］は、64万8000円～。
iStorageシリーズ
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