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セコム、立体顔画像構成技術の「ウォークスルー顔認証システム」を開発

2010年12月28日(火)IT Leaders編集部

セコムは2010年12月27日、監視カメラで撮影された画像のみを用いて自然に歩いている人物の認証を可能とした「ウォークスルー顔認証システム」(仮称)を開発したと発表した。来年度中の商品化を目指すという。これまで、顔による認証を行うためには、専用のカメラに正対、静止することが必要とされていたが、このシステムにより、カメラを意識することなく歩いている人物の認証を、独自の立体顔画像構成技術により高精度かつスピーディに実現する。

セコムは、1988年に日本初の指紋照合システム「セサモID」を発売したのを皮切りに、1998年には日本初の画像認識技術を用いたオンライン画像監視システム「セコムAX」、2003年には日本初の顔検知機能を内蔵したインターホン「セキュリフェースインターホン」の発売と、画像認識技術の研究を長年にわたって継続してきた。これらの技術を土台に、「ウォークスルー顔認証システム」(仮称)の研究開発を行い、自社内での試験運用を経て、来年度中の商品化を目指すことになった。

「ウォークスルー認証システム」は、施設内のエントランスや廊下に設置された監視カメラを活用し、顔画像が登録された人物を認証する。認証結果は、監視モニター上に表示され、管理者などに通知することも可能である。また、顔画像が登録されていない人物や通行権限がない人物が来訪した場合には警告を発するように設定することもできる。さらに、電気錠付の扉や同社のオンライン・セキュリティシステムと連動させることで、入退室管理システムとして動作させることも可能である。

「ウォークスルー顔認証システム」の特徴

  1. 顔画像を立体復元して登録
    顔や姿勢の変化に対応させるため、事前に登録された顔画像と監視カメラの画像を照合させるために、従来の2次元画像ではなく、独自に開発した画像処理技術を使い、事前に登録された顔画像を立体画像に復元して顔を登録する。1枚の顔写真から、その人物の立体顔形状を推定することで、従来の顔認証システムでは認証が困難であった、さまざまな角度の顔を認証することができる。
  2. 歩きながらでも認証可能
    従来の顔認証システムでは、システムの前で一旦停止が求められていた。また、ウォークスルー型であっても、歩く姿勢が変わると、カメラに映る顔の角度が異なるため認証が難しいケースがあった。同システムでは、このような問題を解決し、歩きながらでも認証が可能である。
  3. 大量通行に対応
    カメラに映る通行者全員の本人確認を一度に行うことができるため、出退勤時などに通行が集中する施設においても、通行量を制限することなく、利便性とセキュリティを両立することが可能となる。標準的な構成で毎分60人の歩行者の認証が可能である。

「ウォークスルー顔認証システム」の活用例

  1. 従業員の入退室管理
    オフィスや店舗の通用口や廊下に監視カメラを設置し、システムに登録されている従業員のみの通行を許可する。顔が登録されていない人物や不審者が通行した場合は警告を発し、管理者に通知する。複数人が同時に通行する場合でも、全員の本人確認が可能なので、セキュリティゲート等が設置できない場合でも、共連れによる不正な入退室を警戒することができる。
  2. 事前に登録した人物の来訪検知
    VIPや重要顧客を事前に登録しておくことで、来訪をいち早く検知できる。また、万引き常習犯などの不審人物を登録し、来訪を検知することも可能である。
  3. 通行者の記録・管理
    通行者の顔認証結果と顔画像を記録することで、過去の通行履歴を確認できる。履歴は、登録者、未登録者、VIPまたは不審者など、ニーズに合わせてカテゴリー分けできるため、履歴もスムーズに確認できる。

セコム
http://www.secom.co.jp/

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セコム / 顔認証 / 防犯 / 生体認証

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