[中国電脳事情]

【中国電脳事情】工場の受注量急増の背景で労働者不足が依然深刻 など(第16回)

2011年4月21日(木)足立 治男

中国の主要メディアの報道から、中国国内のIT・テクノロジー関連の最新動向をご紹介する、中国電脳事情。1カ月間に報道された中国国内の主要なニュースを取り上げる。

工場の受注量急増の背景で労働者不足が依然深刻

─ 第一財経日報(1/26)、毎日経済新聞(2/14)

「人も疲れ、機械も疲れた」─。中国半導体製造最大手のSMIC(中芯国際)社の関係者が本音を漏らす。同社では旧正月期間中に設備の整備や修理を施すのが慣例だが、今年は受注急増で余儀なく延期となった。台湾系のEMS工場ペガトロン(和碩聯合)社も「中国大陸工場は旧正月期間も無休」(代表取締役の童子賢氏)とし、本人と程建CEOが自ら工場入りして生産の指揮を執ると発表した。これは1200万点のCDMA版iPhone4と、1000万点の次世代iPhoneの受注が入ったためとされ、これまで世界最大のEMS工場フォックスコン社の天下だった米アップル社からの受注を最大限重視した結果である。

中国では今なお慢性的な労働者不足が深刻な問題だ。深セン市の拠点のほか、湖北省や河南省などに大規模な工場を構えるフォックスコン社は、内陸部の工場所在地の鉄道駅などに専用のブースを設けて、旧正月の帰省労働者の「横取り」に懸命だ。旧正月後は逆に地方(沿海部など)へ出稼ぎに行こうとしている地元民の「引き止め」にも苦心する。旧正月前後の各駅には「サインすれば即採用で工場の宿舎へ直行」、「旧正月期間中の賃金は2倍以上」といった看板が溢れたという。

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─ 騰訊科技(2/22)

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