[事例ニュース]

伊藤忠商事がIFRS導入に向け会計システム刷新、ほか

ニュースフラッシュ ユーザー事例編(2011年10月号)

2011年10月3日(月)IT Leaders編集部

1カ月間に発表された主要なユーザー事例を紹介する、ニュースフラッシュ ユーザー事例編。製造業や金融業、その他のユーザー企業の情報システム導入・構築事例から、12つの事例を取り上げた。

国際会計基準(IFRS)

伊藤忠商事がIFRS導入に向け会計システム刷新

 改訂が頻繁なIFRSの要求事項を反映し続けるのに、既存システムでは有償のバージョンアップが都度必要だったことから、システム刷新を決断。IFRS改訂に伴う機能追加を保守サポート契約の枠内で実施する、ワークスアプリケーションズの会計システム「COMPANY」を導入した。システム構築は伊藤忠テクノソリューションズが担当。2011年4月に本格稼働した。 (2011/7/22)

デスクトップ仮想化

三菱東京UFJ銀行がデスクトップ仮想化導入

 同行の海外支店向け勘定系システム「Overseas System(OVS)」を利用するクライアント端末が対象。端末はこれまで各支店が運用/保守してきたが、端末管理やセキュリティ対策の効率化を目指し、サーバーで端末のデスクトップ環境を統合管理する仕組みに改めた。シトリックス・システムズ・ジャパンのデスクトップ仮想化製品「Citrix XenDesktop」を採用した。 (2011/7/26)

グリーンIT

朝日生命保険、データセンターの空調電力を削減

 東日本大震災に伴う電力不足の懸念を受け、データセンター内の空調機の稼働状況や温度分布といった現状を調査。ラック内の隙間をパネルでふさいで暖気と冷気の混合を避けたり、通気穴の位置を見直すといった取り組みを実施した。2011年4月末から同年6月末までの2カ月間の取り組みで、電力を約4割削減できたという。日本IBMが持つ空調電力の最適化ノウハウを活用した。 (2011/8/4)

データベース

ベネッセコーポレーション、マーケティング基盤を強化

 顧客の要望に合ったサービスを迅速に提供すべく、情報活用基盤を強化した。システムには日本オラクルのデータベースアプライアンス「Oracle Exadata」を採用。約10時間かかっていたデータ更新処理を約3時間程度に短縮するといった効果が現れているという。併せてストレージバックアップ装置である「Sun StorageTek」を導入し、データバックアップ体制の強化も図った。 (2011/8/4)

クラウド

常陽銀行、メルマガ配信システムを構築

 茨城県を中心に店舗展開する同行が、住宅購入検討者に向けたメールマガジンの新規発行に伴い導入した。メールの送信には、暗号化に加えて、電子署名によって送信者の身元保証を可能にする技術「S/MIME」を採用。受信者が安心してメルマガを閲覧できるようにした。システムにはシナジーマーケティングのマーケティング支援SaaS「Synergy!」を採用した。 (2011/8/19)

システム刷新

全日本空輸、Webサイトの運用システムを全面刷新

 同社のインターネット予約サイト「ANA SKY WEB」のシステムを刷新した。安定的な性能の確保を図るため、インフラとアプリケーションを併せて刷新。空席照会の処理速度を10倍以上に高めるといった効果が現れている。プロジェクトには10以上の関連部署や、20社以上の企業が関与。ウルシステムズが要求事項に対する部署間や企業間の認識のズレを調整する役割を担った。 (2011/8/24)

業種システム/クラウド

大林組、建物情報をクラウドに集積

 NECやハンガリーのグラフィソフトと共同で、建物の3次元データをはじめとする情報を管理/共有するシステム「スマートBIMクラウド」を、2013年に構築する。顧客はこのシステムを使うと、建物の設計や建設状況をWeb画面から逐次確認できる。同社はシステム導入を機に、建物情報を利用して建築の設計や施工、維持管理に役立てる生産性向上手法「BIM」の浸透を加速する。 (2011/8/25)

クラウド

アサヒグループHDが中国拠点にクラウド導入

 米セールスフォース・ドットコムのPaaSである「Force.com」や、独SAPの情報分析SaaS「SAP BusinessObjects BI OnDemand」を活用し、顧客情報や売り上げ情報を蓄積/共有するシステムを構築した。1994年に中国事業に本格参入した同社は、顧客情報や売り上げ情報を中国拠点間で統合管理できておらず、管理負荷が高まっていた。システム構築は富士通が担当した。 (2011/8/29)

業種システム

本田技術研究所が四輪車の研究開発システムを増強

 CAE(コンピュータによる設計製造支援)システムのインフラとして、日本ヒューレット・パッカードのブレードサーバー「HP ProLiant BL460c Generation 7」を1000台導入。総プロセサコア数1万2000個のシステムを構築した。同社は電気自動車へのニーズの高まりといった市場環境の変化や、グローバル競争の激化に備えるため、CAEシステムの性能向上が急務だった。 (2011/8/31)

データベース

虎の穴がデータベース刷新

 個人出版物やアニメグッズを販売する同社のECサイトの会員数は100万人を超え、1日のページビューは平均1200万件に達する。さらに会員数は毎月平均2万人のペースで増加しており、イベント開催時にはトラフィックが通常の10数倍を超えることから、システムの増強が急務だった。新システムにはサイベースのデータベース「Sybase Adaptive Server Enterprise 15」を採用した。 (2011/9/7)

検索

ディノスが商品検索サービス導入

 同社が運営するECサイト「ディノスオンラインショップ」の商品検索機能として導入した。検索スピードの向上に加え、誤入力して検索した場合でも変換候補を予測して表示する機能や、カタログの種類や号で検索結果を絞り込む機能を備え、利用者の利便性に配慮した。米グーグルの商品検索サービス「Google Commerce Search」を導入。システムは2011年9月に本格稼働している。 (2011/9/8)

セキュリティ

東急建設、セキュリティ対策コストを削減

 同社が2004年に導入したネットワークのゲートウェイシステムは、ファイアウォールやアンチウイルスといった複数のセキュリティ製品で構成しており、高額な保守コストが課題となっていた。そこで、従来別々のサーバーで運用していたセキュリティ機能を1台に統合した、パロアルトネットワークスのファイアウォール「PA-2050」を採用。年間数百万円のコスト削減を実現した。 (2011/9/8)

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