[新製品・サービス]

日本HPが運用監視ツールの最新版を投入、障害原因分析の効率化に新機軸

2011年10月26日(水)

日本ヒューレット・パッカード(HP)は2011年10月25日、運用管理ツールスイートの最新版「HP Business Service Management 9」を発表した。既存ツールのバージョンアップに加え、システム障害の原因を分析する「HP Operations Manager i software 9」を追加した点が目新しい。11月1日より販売する。

今回スイートに追加した「HP Operations Manager i software 9」は、アプリケーション管理、ネットワーク管理、構成管理などの同社の既存ツール群が検知した障害情報を自動的に分析し、根本原因を突き止めるもの。

一般に、システムを構成する各リソースは相互に依存関係を持っているため、1カ所でも障害が発生すると様々な監視ツールから一斉にエラー報告が寄せられる。従来は、それらの報告を管理者が手作業で根本原因と派生障害により分け、対応すべき個所を特定していたが、同ツールは一連のプロセスを代行する。

ベースとなるのは、ランタイム・サービスモデルと呼ばれる独自の運用管理データベース。他社製品を含む様々な監視ツールから分単位で情報を収集し、システムリソース全体の最新情報を常時閲覧可能にするものだ。

特徴は各ツールから寄せられた情報にシステムの構成関係を紐づけられる点。例えば、あるツールで監視しているサーバーAの上では、別のツールでモニタリング中のアプリケーションBが動いているといった具合だ。ツールを導入する際に紐づけ作業が必要になるが、システムリソースの稼働情報と構成情報を統合できるようになる。

HP Operations Manager iは、このランタイム・サービスモデルを組み込んだ製品で、エラーを検知したシステム同士の依存関係を分析し、根本原因を類推する。例えば、前述のサーバーAとアプリケーションBで同時に障害を検知した場合、前者が対応すべき根本原因だと提案する。別のツールと組み合わせれば対応作業も自動化できる。

「仮想化によってシステム構成が頻繁に変更されるようになった今、従来の人手に頼った対応は限界に近付いている。ソフトウェア側で対応することによって、熟練した管理者をより付加価値のある仕事に注力させられる」(日本HP 執行役員 中川いち朗氏)。

同社では、仮想リソースのシステム構成や稼働状況をレポートする「HP Service Health Reporter」や、仮想マシンの最適な配置を提案する「HP Service Health Optimizer」など、既存ツール群の情報を使ってシステム全体を包括的に管理する新製品群を提供する予定。ランタイム・サービスモデルはそれを支える中核技術となる。

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