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米国レッドハットのツートップが語り尽くす
オープンハイブリッドクラウドのビジョンとテクノロジー戦略

2017年11月28日(火)

「THE IMPACT OF THE INDIVIDUAL ~オープンな対話と変化が導く、真イノベーション~」をテーマとするRED HAT FORUM TOKYO 2017が10月20日に開催された。本イベントでは、企業のイノベーション創出支援に対するレッドハットの戦略が披露されたほか、海外の先進事例やデモ、業種別分科会など具体的なテクノロジー活用に向けたセッションが豊富に用意され、多数の来場者によりどのセッションも賑わいを見せていた。本稿では、米国レッドハット社長兼CEOのジム・ホワイトハースト氏と、上級副社長兼製品・テクノロジー部門社長のポール・コーミア氏が登壇したゼネラルセッションを中心にレポートする。実はこのツートップが同時に来日するのは非常に珍しいことなのだ。それほどまでにレッドハットが強い意気込みで臨んだ今回のイベントから発信されたメッセージをあらためてお伝えしよう。

企業は市場破壊にどう備えるべきか
イノベーションの原点がオープンソースにある

米国レッドハット 社長兼CEO ジム・ホワイトハースト氏

 世界中で激しいディスラプション(破壊的創造)の波が巻き起こっている。伝統的な企業も決して無縁ではいられない。いまやデジタルテクノロジーはITのみならず自動車や医療、教育、金融などあらゆるビジネスに含まれているからだ。

 RED HAT FORUM TOKYO 2017のゼネラルセッションに登壇した米国レッドハット 社長兼CEOのジム・ホワイトハースト氏は、「ディスラプションは仮定の話ではなく時間の問題です」と語る。そして「デジタルビジネスをサポートするためにアプリケーションのアーキテクチャやインフラを最新化していない企業は、新規参入企業や動きの速い競争相手にどんどん引き離されることになる」というガートナーの提言を引用し、「遅れれば遅れるほど、追いつくのは難しくなります」と強調した。

 ならば企業はこのディスラプションの時代にどのように備えるべきか。ホワイトハースト氏が説いたのが、「現行のITの最適化(近代化)」「アプリケーション、データおよびプロセスの統合」「クラウドインフラの追加と管理」「より現代的なアプリケーションの構築」という4つの分野でのテクノロジー投資へのシフトである。これによって企業はかつてない効率化を実現し、生産性を向上し、より多くのことをより迅速に実行できるアジリティを手に入れることが可能になるという。

企業が取り組むべき4つの課題。「現行のITの最適化(近代化)」「アプリケーション、データおよびプロセスの統合」「クラウドインフラの追加と管理」「より現代的なアプリケーションの構築」

 ただ、一方でホワイトハースト氏は「ビジネスを前進させていく上で重要なのはテクノロジーだけではありません」とも説いた。テクノロジーはあくまで出発点にすぎず、それを的確に進めていくプロセスが必要となる。そして最も重要なのがカルチャーであり、その原点がオープンソースにあるとする。

 「高度の信頼性が求められるITシステムの中で、かつてオープンソースはまともに相手にされませんでした。それがいまやオープンソースがソフトウェアの世界を席捲しています。コミュニティがそれを実現したのです。皆が協業してシェアする文化の中で透明性や俊敏性、アクセシビリティなどの要件がすべて担保され、よりよいソフトウェアが生まれ、そこからイノベーションが起こってきたのです。事実、クラウドはオープンソースなしに存在することはできません。AIやIoTも同様です」とホワイトハースト氏は語った。

顧客やパートナーも同じコミュニティで協業し
エコシステムで問題を解決する

 当然のことながらレッドハットの製品開発のアプローチも、オープンソースのコミュニティと密接に連携している。

 「レッドハットがコミュニティに関与するのは、単にそこからテクノロジーを調達したいがためではありません。コミュニティに対して私たちも貢献しています。自らプロジェクトに参加したり、創設したりするほか、熱意をもって進めているテクノロジーに対して資金を提供しています。こうしてコミュニティから生まれたさまざまな成果物を統合し、商用ベースの製品として安定化を図っています」とホワイトハースト氏は語った。

コミュニティに積極的に関与し、成果物を統合・安定化させて商用ベースに乗せるレッドハットの製品開発手法

 さらにこのライフサイクルにパートナーや顧客も組み込んでいく。すなわちそれがオープンテクノロジーの本質なのだ。

 「レッドハットは多くのお客様と一緒に仕事をしながらさまざまなことを学び、それをまたコミュニティに戻していきます。そうすることでコードベースが改善され、よりよい基盤が築かれることになります。すべての関係性はリニアではなくサイクルなのです。成功を掴むためのプロセスは常に俊敏で自動化され、反復できるものでなければなりません。お客様もパートナーも皆テクノロジー企業であり、コミュニティでの協業から革新的なアイデアが芽生え、イノベーションを生み出すための時間が生まれてくるのです」とホワイトハースト氏は説いた。

 こうしたオープンテクノロジーをベースとした協業の例として紹介したのが、シンガポール政府におけるGovTech(Government Technology Agency)の取り組みだ。心臓発作を起こした人を助けるために近辺のAEDを探し出すモバイルアプリなども、このプラットフォーム上に構築されているという。

 「私たちのミッションは、お客様やパートナーが同じコミュニティで協業できるようにサポートすることにあり、さまざまな複雑な問題をそのエコシステムで解決していきます。一人の人間や単独の企業では実現不可能なイノベーションを協業によって成し遂げていくのがレッドハット流です」とホワイトハースト氏は力強く訴求した。

 
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