[市場動向]

日本マイクロソフト、PFNとの深層学習の取り組みをブログで報告

2018年1月18日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本マイクロソフトは2018年1月18日、人工知能(AI)の取り組みの1つとして、Preferred Networks(PFN)との戦略協業の状況についてブログを公開した。ブログでは、PFNの深層学習フレームワーク「Chainer」とAzureの近況や、深層学習ビジネスコミュニティ「Deep Learning Lab」の取り組みなどを紹介している。

 日本マイクロソフトは、ブログ記事「深層学習分野における Preferred Networks との協業の進展について」において、PFNの深層学習フレームワークであるChainerを活かした協業の近況を報告した。深層学習モデルのフォーマットを定めてフレームワーク間で共有できるようにするプロジェクト「ONNX(Open Neural Network Exchange)」に、PFNとChainerが参加するという。

 日本マイクロソフトのAI関連サービスにおけるChainerの活用も進めている。例えば、「Azure Data Science VM」にChainerを同こんした。通常であれば数時間がかかる深層学習の環境構築作業を、仮想マシンを立ち上げるだけで進められるようになった。半年前にChainerの同こんを始めてから、日本におけるAzure Data Science VMの使用量は、以前の4倍に増えたという。

 Azureでは、複数台のGPU搭載サーバーによる深層学習の分散処理もできる。分散処理に対応したフレームワーク「ChainerMN」と、サーバー間インターコネクトにInfiniBandを採用したAzure GPUクラスタを活用する。128個のGPUを使って学習速度を100倍に向上できるとしている。

 GPUクラスタの運用を容易にする試みとして、複数ノードへの展開を自動化するテンプレート「Azure Resource Manager Template」の作成や、エクストリームデザインとの協業も進めている。エクストリームデザインは、Azure上のGPUクラスタにChainerMNを導入するテンプレートを2017年9月から提供している。

深層学習ビジネスコミュニティは1700人を超えた

 ブログ記事では、深層学習ビジネスコミュニティ「Deep Learning Lab」(DLL)の活動についても報告している。DLLは、設立以来半年間で12回のコミュニティ勉強会を日本各地で実施し、メンバーは1700人を超えた。今後は、各業種業態に応じた分科会を設置し、成功事例に関する情報共有や、すぐに使える深層学習の製品サービスを紹介していく。

 DLLの活動をきっかけに、複数の企業において深層学習プロジェクトが進んでいるという。例えば、アイシン・エィ・ダブリュはカーナビの描画異常を検知するシステムを、マネックス証券は文書を校正するツールに取り組んでいる。

 DLLで開催した深層学習のハンズオンは、経済産業省から「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」(通称「Reスキル講座」)として認定された。これにともない、このハンズオンの内容を「DEEP LEANING LAB ACADEMY」としてパートナ企業を介して各都市で開催する。2018年4月から受講費用(3日間のコースで20万円)の7割を補助で賄えるようになる。

 DLLは今後、深層学習プロジェクトの大半を占めるデータ収集・加工や、ニューラルネットワークのデプロイメントや業務組込みなどを含んだ包括的なトレーニングカリキュラムを追加する予定である。

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ディープラーニング / 深層学習 / GPU

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