[市場動向]

富士通研究所、手ぶら決済を100万人規模で迅速に実行できる技術を開発

2018年10月4日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

富士通研究所は2018年10月4日、100万人規模が利用する実店舗での決済などにおいて、生体認証だけで非接触で本人を特定して認証できる技術を開発したと発表した。カメラに映った顔画像で照合対象者を絞り込んだ上で、手のひら静脈認証を用いて本人を迅速に特定する。100万人規模の手ぶらでの認証をリアルタイムに実現できる。2020年度中の実用化を目指す。

 今回開発した技術を用いることで、100万人規模の手ぶらでの認証をリアルタイムに実現できる。実店舗での決済やイベント会場の入場といったシーンで、手のひら静脈と顔情報だけで本人を特定し、非接触で認証できる。利用者は、カードなどのほかの情報を入力する必要がない。認証サーバーの計算リソースも低く抑えられる。

図1:顔情報で照合対象者を選別して手のひら静脈で本人特定する流れ(出典:富士通研究所)図1:顔情報で照合対象者を選別して手のひら静脈で本人特定する流れ(出典:富士通研究所)
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 開発した技術は、100万人規模のデータベースから検索対象を絞り込む技術である。決済端末を利用している最中の自然な動作の中でカメラから取得できる顔情報を利用して、登録されている100万人規模のデータベースの中から、類似するグループに絞り込みを行う。この上で、決済時など実際に認証が必要な時に、利用者が手のひらをかざすことで、絞り込んだグループから1人を特定する。

 手のひらをかざす操作で静脈のデータが一部取得できなかった場合でも、顔情報で認証に必要な情報が補てんできるため、2つの生体情報を利用することによる認証の安定性を向上できる。さらに、手のひら静脈と顔情報の処理を分離することで、認証サーバーへの負荷を軽減できる。なお、今回、顔画像から特徴を高速に抽出するアルゴリズムも開発している。

 現状、銀行のATM(現金自動預け払い機)などのように、数万人規模の利用者の手のひら静脈が登録されているケースでは、比較照合を効率的に行うために、カードなどのほかの情報を入力することで、データの絞り込みを行っている。

 今後、100万人規模が利用する実店舗での決済へと利用範囲を拡大するためには、今回開発した技術のように、非接触によるクリーンな環境で、かつ利用の負担を感じさせない簡便な環境での認証が求められる、としている。

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