【Special】

OpenShift Enterprise 3で実現する
Dockerベースのアジャイル開発

2016年2月23日(火)

これまでのビジネスモデルを見直さなければ、異業種からも参入してくる新興企業に市場を奪われかねない時代を迎えている。そうした中で、生き残りの鍵を握るのがビジネスモデルを実現するアプリケーションであり、開発のアジャイル化だ。そのための中核技術として注目を集めているのが、コンテナ技術とりわけ「Docker」である。そのDockerを“賢く”使いこなすためのPaaS(Platform as a Service)基盤を実現するのが「OpenShift Enterprise 3」だ。

 昨今、破壊的なビジネスモデルを打ち立てて急成長を遂げる新興企業が相次いで登場している。自社では車を1台も保有せず世界最大のタクシー会社になった米Uber Technologiesや、自社で客室を持たず世界最大の宿泊業となった米Airbnbなどだ。米Facebookも、自社ではコンテンツをまったく作ることなく世界で最も影響力が大きいメディアになっている。

 彼らが共通に備えているのが、アプリケーションのアジャイルな開発力である。斬新なアイデアに基づいたサービスやカスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)を次々に実現していく。今後もさまざまな業界で、アジャイルな開発力を武器に、UberやAirbnbと同様のムーブメントが起こることが十分に予想される。

 新興企業による需要拡大や市場の活性化といった効果ももちろん期待できる。一方で、既存企業にとっては、かつてない変化に適応できなければ、異業種から参入してきた新興企業にとって代わられてしまう恐れがあるのも事実だ。

レッドハット株式会社 プロダクト・ソリューション事業統括本部 ミドルウエア事業部長の岡下浩明氏

 「伝統的な企業も既存システムの保守・拡張を続けるだけでなく、『SoE(Systems of Engagement:人との関係を構築するシステム)』や『SoI(Systems of Insight:既存システムとSoEの双方から洞察を得るシステム)』と呼ばれる新しい考え方のシステムを構築し、新興企業と対等に競い合えるビジネスモデルを創造する必要がある。そのためには一日も早く、アジャイル型のアプリケーション開発に踏み出すべきだ」。レッドハット プロダクト・ソリューション事業統括本部 ミドルウエア事業部長の岡下浩明氏は、こう警鐘を鳴らす。

新興企業と対等に競い合えるアジャイル開発の鍵握るDocker

 では、どうやってアプリケーションの開発スタイルを転換していくのか――。アジャイル型のアプリケーション開発を実現するための仕組みとしてDevOps(開発と運用の融合)が強調され、それを実現するための基盤としてPaaS(Platform as a Service)の重要性が指摘されてきた。しかし、これまので論調は、開発プロセスが中心だったことは否めない。

 開発プロセスのアジャイル化を実践すること自体は既に取り組まれてきているものの、実務の現場においては、運用部門との連携や責任分担に関してしばしば問題に直面してしまう。開発側から毎月、毎日、さらには1日に何度もアプリケーションの新バージョンが提供できたとしても、運用側でのテストやインフラの設定変更、セットアップなど、本番環境に新バージョンをリリースし、実際に運用するためには様々な作業をこなさなければならない。ビジネスが求めるアジャイル化を実現する過程で、こうした開発と運用のギャップが次々に顕在化してくるのである。

 このギャップを埋め、ビジネスが求めるアジャイル化の鍵を握る技術として注目が高まっているのが、コンテナ技術の「Docker」だ。だが、このDockerにしても、ほとんどはアプリケーション開発の文脈で語られることが多い。なぜ、Dockerが開発と運用のギャップを埋められるというのだろうか。

 コンテナ技術そのものはLinuxの世界で古くから使われてきた。だが、Dockerが革新的なのは、基本ソフトウェア(OS)のシステムライブラリやミドルウエアをはじめ、各種の設定パラメータなどのシステム環境を含め、アプリケーションの動作環境全体を単一のファイルとしてイメージ化できる点にある。加えてDockerには、コンテナ管理のフレームワークという側面もあり、APIやコマンドラインツールを用いて、アプリケーションの実行環境を素早く構築できる。

レッドハット株式会社 プラットフォームソリューション統括部 ソリューションアーキテクト部のシニアソリューションアーキテクトの中井悦司氏

 開発側からみた、このメリットについて、レッドハットのクラウドエバンジェリストである中井悦司氏は、「アプリケーションのポータビリティ(可搬性)が確保できること。Dockerならイメージ化されたアプリケーションを全く手間をかけることなくコンテナに実装し、オンプレミスのRHEL上はもちろん、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウド環境を含め、どこでも好きな場所で直ぐに動かせる」と強調する。

 では運用側から見ればどうか。この問に対し、レッドハット 事業開発戦略本部 OpenShiftソリューションアーキテクトの大溝桂氏は、「システムの安定性といった品質に大きく貢献します。確実に動作することが担保されたDockerイメージであれば、運用環境にそのまま受け入れても影響がないからです」と説明する。

 つまり、Dockerによってイメージ化されたアプリケーションであれば、運用側はそれを受け取ってコンテナ上で立ち上げれば、本番環境でのアップデートを容易に完了できる。「アプリケーションの信頼性や、安定性、セキュリティを維持しつつ、開発からテスト、運用にいたるサイクルをいかに高速化するかというDevOpsの課題を解決するにはDockerがぴったりはまった」(岡下氏)というわけだ。

 

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OpenShift Enterprise 3で実現するDockerベースのアジャイル開発これまでのビジネスモデルを見直さなければ、異業種からも参入してくる新興企業に市場を奪われかねない時代を迎えている。そうした中で、生き残りの鍵を握るのがビジネスモデルを実現するアプリケーションであり、開発のアジャイル化だ。そのための中核技術として注目を集めているのが、コンテナ技術とりわけ「Docker」である。そのDockerを“賢く”使いこなすためのPaaS(Platform as a Service)基盤を実現するのが「OpenShift Enterprise 3」だ。

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