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[松岡功が選ぶ“見逃せない”ニュース]

2016年7月の3本:富士通と米Oracleがクラウド事業で提携/ソフトバンクが英ARMを3.3兆円で買収/宅配便を装う不審メールが急増

2016年8月4日(木)松岡 功(ジャーナリスト)

2016年7月のニュースから松岡功が選んだのは、「富士通と米Oracleがクラウド事業で戦略的提携」「ソフトバンクが英ARMを3.3兆円で買収」「宅配便を装う不審メールが急増」の3本である。

富士通と米Oracleがクラウド事業で戦略的提携

 富士通と米Oracleが2016年7月6日、クラウド事業における戦略的提携を発表した(写真1)。富士通の国内データセンターに「Oracle Database Cloud Service」や「Oracle Human Capital Management(HCM)Cloud」をはじめとするOracleの「Oracle Cloud Platform」や「Oracle Cloud Applications」の環境を設置。これらのクラウドサービスを、富士通が日本企業およびその海外拠点に販売し、企業の基幹系システムのクラウド移行を支援していく。

写真1:会見で言葉を交わす富士通の山本正已会長と米Oracleのラリー・エリソン会長兼CTO。エリソン氏は米国本社から衛星中継にて登壇写真1:会見で言葉を交わす富士通の山本正已会長と米Oracleのラリー・エリソン会長兼CTO。エリソン氏は米国本社から衛星中継にて登壇
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 ポイントは、「Oracle Cloud」を富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」(以下、K5)と連携させる点にある。富士通の国内データセンターにOracle Cloud環境を設置することで、K5とのデータセンター内での接続を実現し、企業情報システムが求めるクラウド環境を提供するとしている。

[選択理由]

 この提携によって、とりわけOracle Databaseをオンプレミスで使用している日本企業が、クラウドへ安心して移行できるスキームが整うとみられるからだ。日本オラクルによると、Oracle Databaseは国内データベース管理ソフト市場で約半数のシェアを占めている。多くの日本企業にとってクラウド利用という選択肢が得られる。長らく使い続けられてきたオンプレミスの企業情報システムが、いよいよクラウドへ移行する動きの大きなきっかけになるかもしれない。

 会見には、Oracleの米本社からラリー・エリソン会長兼CTO(最高技術責任者が、衛星中継で登壇した。同氏は、「これからは、オンプレミスでカスタマイズしたシステムを利用しているケースが多い日本企業もクラウドへ移行する動きが本格化するだろう。それは、日本にとって大きな変革につながるはずだ」との見解を述べた。利用企業には、エリソン氏が言う「変革」について深く考えながらクラウドを有効活用してもらいたい。

ソフトバンクが英ARMを3.3兆円で買収

 ソフトバンクグループが2016年7月18日、英国の半導体設計大手であるARM Holdingsを約240億ポンド(約3兆3000億円)で買収すると発表した。スマートフォン用CPUに広く使われているARMの半導体技術を取り込み、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)時代に向けた新事業の布石にする構えだ。

 ソフトバンクグループの孫正義社長はARM買収を決めた理由について、「当社はこれまでパラダイムシフトの入り口で大きな投資をしてきた。今回はIoTへのパラダイムシフトの入り口だ。ARMはIoTで最もメリットを得る会社である。入り口の段階で、すでに圧倒的な市場シェアを持っており、ほかに置き換わるような会社は見あたらない」と語っている。

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