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インフォテリアが「デザインファースト」実現へ向け英デザイン戦略コンサル会社を買収

2017年4月5日(水)杉田 悟(IT Leaders編集部)

欧米では、コンサルティングファームやテック企業、金融機関などによるデザイン戦略コンサル会社の買収が相次いでいる。例えば2013年には米アクセンチュアがFjord(フィヨルド)を、フェースブックがHot Studioを、2014年には米金融大手のキャピタルワンがAdoptive Pathを、2015年にはマッキンゼーがLUNARを買収している。この世界的な「デザインファースト」「デザイン思考」の流れに乗るべくインフォテリアは2017年4月4日、英デザイン戦略コンサル会社This Placeの買収を発表した。

左からインフォテリア平野洋一郎社長、This Placeデュサン・ハムリンCEO、中日英国大使館国際通商部 公使参事官クリス・ヘファー氏。会見は英国大使館で行われた

 インフォテリアの平野洋一郎社長は「近い将来、企業向けソフトウェアの世界でも機能ファーストからデザインファーストへのシフトが起こる」としている。デザインファーストとは、ユーザーインターフェースに限らず、プロダクトの設計段階からUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインを取り入れるという考え方。その顕著な例として、機能重視のブラックベリーから、機能は劣るものの(当初はコピー&ペーストすらできなかった)画期的な操作性を実現したiPhoneへのシフトを上げている。

 インフォテリアは、ASTERIAやHandbookでノンプログラミングを実現するなど、ユーザーインターフェースや操作性を重視した製品開発を行ってきた。更に一歩突き進めて、UXの考え方を製品に反映させるため、「テレビや雑誌の取材を受けるなど、英国でも注目のデザイン戦略コンサルティング会社」(平野氏)であるThis Placeを買収することにした。

 すでに英語圏では、モバイル向けコンテンル管理システムであるHandbookにThis Placeのノウハウを取り入れた製品を「Handbooks」として販売している。平野社長によると、「Handbookとはまったく異なるユーザーインターフェース、操作性」を持った製品となっている。国内の既存製品にThis Placeのノウハウを反映させるのは、「ユーザーが戸惑う」ため容易ではない。国内では、比較的新しく、ユーザー数が限られる製品に実験的に取り入れていく考えだ。当面は、デザイン思考が定着している海外向け製品で、デザインファーストを推進する。

 今回の買収金額は700万英ポンド(約10億円)。一括ではなく、今後5年間で業績に応じてインセンティブを支払っていく「アーン・アウト」というスキームで実施されており、買収完了後は100%子会社となる。This Placeの2016年度売上高は約4.8ポンド(約6億7500万円)、純利益が約1.8ポンド(約2億5200万円)。

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