NECとNECプラットフォームズは2019年5月10日、企業や自治体のさまざまなシステムやクラウドサービスなどと音声で連携するコミュニケーション基盤として、コミュニケーションサーバー「UNIVERGE SV9000CT」シリーズおよび専用ミドルウェア「UNIVERGE Integration Platform」の販売を開始した。
「UNIVERGE Integration Platform」(UIP)では、まず、災害時・緊急時の音声通報を可能する「一斉通知機能」と、移動しながら次の予定や会議室などを音声で確認できる「音声自動応答機能」の2つの機能を提供する。今後、UIPを活用したメニューを拡張していく予定だという。
また、ホテル客室向けなどの特定業種向けの端末として、大型タッチパネル情報ターミナル「UNIVERGE GT890」をラインアップに追加したほか、SIPマルチライン電話機、スマートフォンアプリケーションの機能強化を図った。
UNIVERGE SV9000CTシリーズは、Web API対応により、様々な領域のシステムやサービス(クラウド含む)と音声認識をはじめとする最新技術エンジンとの接続が可能だ。連携したシステムやサービスは、UIPのGUIを使いドラッグ&ドロップで処理のフローを柔軟に設定できる。これらの連携により、ワークスタイル、オペレーション、ビジネスモデルの変革を支援する。
一斉通知機能では、災害時の緊急通知やシステムのアラート情報など、メールなどで届く通知・通報を音声でリアルタイムに受信することができる。近年、特に大規模災害に対する備えとして必要性が高まっている、より確実な一斉通知に対応する。
また、音声自動応答機能は、次の会議の時間や場所などスケジュールを音声で確認でき、歩きながらスマートフォンが操作できない移動中や、スマートフォンの操作が禁止されている接客業においてすぐれた利便性を提供するとしている。
NECが従来から強みにしてきた電話・通信技術を継承し、安心・安全なコミュニケーション環境を提供する。コミュニケーションサーバーの冗長化機能により、BCP(事業継続計画)施策として、緊急時の業務継続を可能にするとアピールしている。
大規模コールセンターなどでの顧客対応業務を支えるために、独自のソフトウェア技術により可用性を高めたUCサーバーモデルも提供する。
現行のUNIVERGE SV9000シリーズから、電話機や回線カード、ゲートウェイ装置などを活用したまま新システムへの移行も可能だ。
ホテル客室向けなどの特定業種向けの端末として、新たに大型タッチパネル情報ターミナル「UNIVERGE GT890」をラインアップに追加した。
また、既存のSIPマルチライン電話機「UNIVERGE DT900」では、顔写真付きパーソナル電話帳や直感的でわかりやすいポータル画面機能を採用した。スマートフォンアプリケーション「UNIVERGE ST500」も、IPナースコールシステムと連動するなど機能強化を図っている。
価格(税別)は表1のとおり。UNIVERGE Integration Platformが198万円からで、一斉通知機能が19万8000円から、音声自動応答機能が29万8000円から(出荷開始はいずれも2019年6月28日)。UNIVERGE SV9500CTは700万円から(出荷開始は2019年6月3日)、同SV9300CTは100万円から(出荷開始は2019年6月24日)、同GT890は9万8000円から(出荷開始は2019年7月31日)。なお、価格は収容回線容量により異なる。別途、製品本体以外のハードウェア費、構築費、保守費、およびクラウドサービスに関わる費用が必要。
製品/サービス名 | 希望小売価格(税別) | 出荷開始日 | |
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UNIVERGE Integration Platform | 198万円から | 6月28日 | |
「一斉通知機能」 | 19万8000円から | 6月28日 | |
「音声自動応答機能」 | 29万8000円から | 6月28日 | |
UNIVERGE SV9500CT | 700万円から | 6月3日 | |
UNIVERGE SV9300CT | 100万円から | 6月24日 | |
UNIVERGE GT890 | 9万8000円から | 7月31日 |