安田倉庫は2023年4月13日、物流サービス事業を支えるシステムをハイブリッドクラウド環境で刷新し、「次世代総合物流情報システム」として2023年2月に稼働させたと発表した。IBM i上で動いている基幹システムの機能を、段階的にコンテナ環境のマイクロサービスへと移行している。こうしたモダナイゼーションのロードマップ策定からシステム構築までを、SIベンダーの日本IBMが支援した。
安田倉庫グループは、物流サービス事業を支えるシステムをハイブリッドクラウド環境で刷新し、「次世代総合物流情報システム」として2023年2月に稼働させた。IBM i上で動いている基幹システムの機能を、段階的にコンテナ環境のマイクロサービスへと移行している。こうしたモダナイゼーションのロードマップ策定からシステム構築までを、SIベンダーの日本IBMが支援した。
基幹システムの段階的なモダナイゼーションの最初のステップとして、インターネットを経由した顧客からの入出庫指示や作業状況などの物流情報をリアルタイムで顧客と共有した。さらに、各倉庫現場での作業状況を全社レベルで可視化した。PC、ハンディターミナル、スマートフォンなどのデバイスを活用し、業務のデジタル化と効率化を実現している。
マイクロサービスの適用により、顧客ごとに特性の異なる商品や、入出庫に伴う固有業務への対応が容易になった。個々の個別要件に合わせた物流サービスを短期間で提供可能になった。マイクロサービス化により、現行システムの課題の1つであるプログラム資産の肥大化も抑制するとしている。
マイクロサービスの実行基盤には、Red Hat OpenShift Service on AWSを使っている。業務ロジックの再利用に加え、CI/CD環境を整備したことで、開発、テスト、デプロイの自動化と効率化を図っている。こうして、アプリケーション開発プロセス全体のスピードを上げている。
今後は、IBM i上で稼働している業務の中で、ビジネス環境の変化に追随する必要性の高い業務領域を中心に、段階的にRed Hat OpenShift Service on AWSへと移行していく。
