[事例ニュース]

KDDI、LTEコアネットワークにおいてAIを活用した障害検知システムの運用を開始

しきい値を動的に設定し、曜日や時間帯で傾向が異なるケースに対処

2024年1月25日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

KDDIは2024年1月25日、LTEのモバイルコアネットワークにおいて、AIを活用した障害検知システムの運用を開始したと発表した。固定のしきい値設定では検知が難しい、時間帯や平日・休日の違いで値が大きく変動するケースにおいても異常値を検出する。これにより、ネットワーク障害の検知可能性が向上するとしている。

 KDDIは、LTEのモバイルコアネットワークにおいて、AIを活用した障害検知システムの運用を開始した。固定のしきい値設定では検知が難しい、時間帯や平日・休日の違いで値が大きく変動するケースにおいても異常値を検出する。これにより、ネットワーク障害の検知可能性が向上するとしている(図1)。

図1:ネットワーク性能監視データにおける異常値をAIで検出する仕組み(出典:KDDI)
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 KDDIによると、前提としてネットワークの運用監視では、ネットワーク機器が出力するデータ(トラフィック量、接続成功数、機器のCPU利用率など時系列の性能データ)を分析し、基準値の超過を検知することで障害発生を判断している。

 これまでは固定のしきい値で障害を検知していた。音声接続成功率など常に一定値となる性能データであればそれで異常を検知できるが、トラフィック量などのように時間帯や平日・休日などで傾向が異なる性能データに対してはしきい値の設定が難しかったという。

 今回、AIによるトレンド分析によって、しきい値を動的に設定するようにした。過去の性能データのパターンの学習から予測値を生成し、実測値との比較で大きく乖離がある場合は異常が発生しているものと判断する。また、過去の性能データには、時間帯や平日・休日など時系列に関連する属性も含まれているため、これらから高精度で予測する仕組みを構築した。

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