NTTコミュニケーションズ（NTT Com）は2024年3月6日、韓国Cupixの建設現場向け3Dデジタルツインシステム「CupixWorks」を提供開始した。工事現場を撮影した映像を基にデジタル空間上で工事現場を再現する。これにより、施工状況の確認や進捗管理などを効率化する。価格は個別見積もり。
NTTコミュニケーションズ（NTT Com）が提供開始した「CupixWorks」は、韓国Cupixの建設現場向け3Dデジタルツインシステムである。工事現場を撮影した映像を基にデジタル空間上で工事現場を再現する。これにより、施工状況の確認や進捗管理などを効率化する。
360度カメラで撮影した施工現場の映像データをインポートし、「3Dウォークスルー」と「3Dドールハウス」の2種類の3Dモデルデータを生成してデジタルツインを構築する（図1）。
図1：3D映像を基に「3Dウォークスルー」と「3Dドールハウス」の2種類の3Dモデルデータを生成する（出典：NTTコミュニケーションズ）拡大画像表示
3Dウォークスルーでは、グーグルの「ストリートビュー」のように、デジタル空間に再現した建設現場を歩き回れる。一方、3Dドールハウスでは、鳥の視点のように対象物を俯瞰で確認できる。両3Dモデルを1画面上に並べる「サイトビュー」も生成可能である。
CupixWorksには、施工の進捗状況を自動で検知する機能が備わっている。具体的には、建築分野標準のBIM（Building Information Modeling）などの外部データとの連携により、設計段階のデータと現場の映像データの差分を自動で検知する（画面1）。
BIMのオブジェクト（壁、配管、建具などの工事上の単位）ごとに設計どおりの位置に施工されているかを確認できる。また、オブジェクトごとの進捗を「未完了」「対応中」「完了」の各ステータスで表示し、施工が計画どおりに進んでいるかをチェックできる。
画面1：設計段階のBIMデータと撮影データを突合して施工の進捗状況を把握している様子（出典：NTTコミュニケーションズ）拡大画像表示
