[市場動向]

NTTグループが組織再編を発表、グローバル持株会社「NTT株式会社」を2018年秋に設立へ

2018年8月7日(火)IT Leaders編集部

NTTグループは2018年8月7日、同年秋までにNTT持株会社の傘下に新たにグローバル持株会社を設立し、NTTデータ、NTTコミュニケーションズ、ディメンションデータ、NTTセキュリティ、NTT Innovation Institute(NTTi3)の5社グループを新設のグローバル持株会社傘下に移管すると発表した。グローバル市場におけるグループの競争力強化と収益性向上に向けた取り組みとしての大規模再編となる。

 NTTグループは2018年秋までに、NTT持株会社傘下に新たにグローバル持株会社(社名:NTT株式会社、代表取締役社長:澤田純氏〈NTT持株会社社長と兼任〉)を設立し、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)、ディメンションデータ(Dimension Data、本社:南アフリカ)、NTTデータ、NTTセキュリティ、NTT Innovation Institute(NTTi3)をグローバル持株会社の傘下へ移管する。

 同グループは、今回の組織再編に併せてグローバルガバナンスを強化し、グローバル市場に精通した人材の知見や経験を迅速に同社のマネジメントに取り入れ、グループ全体のグローバル市場における競争力強化と収益性の向上を目指す。

 また、2019年夏を目途に、NTTデータグループを除く、NTT Com、ディメンションデータ、NTTセキュリティ、NTTi3の4社グループの事業を海外と国内別に統合することを検討中であることも明らかにした。NTTデータについては、現在の経営形態のままグループ各社と連携することとし、同社の上場(経営の独立性)やブランドを維持するという(図1)。

図1:NTTグループの組織再編(出典:NTTグループ)
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 NTTグループはニュースリリースの中で大規模再編の背景について説明している。それによると、2010年以降、NTTは、傘下グループごとにサービス提供力を強化しながら、グループ間の連携を図ることで、NTTグループ全体のグローバル事業は海外売上高約2兆2000億円規模に成長。一方で、技術革新の急速な進展やビジネスモデルの変革、さまざまなプレーヤーの台頭と業容拡大、顧客のデジタルトランスフォーメーション機運の高まりなどから、グローバル市場の競争が急速に変化。そこで同グループとしても、グループ全体で新たな価値を創造し、グローバル市場でのプレゼンスを高めていく必要性が高まっていたとしている。

 組織再編に伴い、NTTグループはグローバルR&Dの強化に乗り出す。グローバルイノベーションに資するファンド NTT Venture Capital, L.P.を新設し、グローバル市場で成長が見込めるテクノロジー領域を中心とした投資を活発化。加えて、これまでに獲得した海外の先端・学術研究機関やベンチャーキャピタルコミュニティなどの人材ネットワークを生かし、グローバル市場でのR&Dの強化を推進するとしている。

 

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