[市場動向]

"尖った顧客"に支持され、カスタマーサポートからCRMに進出―Zendesk

2018年11月20日(火)杉田 悟(IT Leaders編集部)

UberやAirbnbなど、新たなビジネスモデルでデジタル時代を切り開いてきたディスラプターたち、あるいはユニコーン企業やスタートアップベンチャーたち。そんな勢いのある若い企業が好んで利用しているカスタマーサポートプラットフォームが「Zendesk」だ。最近では古参企業からの引き合いも増え、SaaS型コンタクトセンターソリューションのトップランナーと目されている。米Zendesk製品担当プレジデントのエイドリアン・マクダーモット(Adrian McDermott)氏によると、続々機能を拡張、カスタマーサポートに止まらない、CRM/SFA分野の有力クラウドベンダーへと成長を遂げている。

 カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)の重要性が叫ばれて久しい。コンシューマービジネスの世界では、いかに最善の“カスタマージャーニー”を体験させるかがビジネスのカギを握ると考えられており、あらゆるところからデータを収集し、さまざまな顧客接点、つまりオムニチャネル(Omni Channel)でサービス提供を行おうとしている。

 オムニチャネルにおいて重要な役割を担っているのがカスタマーサポート。その善し悪しが、リピーターや継続ユーザーの確保に影響する、顧客接点の最前線だ。そのカスタマーサポートサービスの分野でインディペンデント(独立系)として確固たる地位を築いているのがクラウドサービスベンダーの米Zendeskだ。

 2007年にデンマークで設立され、現在は米国に本社を置くZendeskは、当時隆盛を誇った米BMCソフトウェアの「BMC Remedy」のような複雑なITサービスマネジメントソフトウェアに対抗し、手軽で素早くクラウドで使えるようにしようと開発されたものだ。

尖ったデジタル企業に人気のZendesk

 グローバルでのユーザー数は約12万社、その面子にはUberやAirbnbといったデジタルディスラプターや、SlackやBoxなどのテック企業が目立つ。日本でも約2000社を数え、freeeやミクシィ、グルーポン・ジャパン、サーバーワークス、ランサーズなど今どきのサービスを提供する企業が多く導入している。

写真1:米Zendesk 製品担当プレジデントのエイドリアン・マクダーモット氏

 米Zendeskで製品担当プレジデントを務めるエイドリアン・マクダーモット氏(Adrian McDermott)氏に言わせると、これらの企業は「エンドユーザーに向いたサービスを提供し、カスタマーサービスのベストはどう実行したらよいのかを考えた」結果、Zendeskを選択しているという。

 こういったデジタル企業の課題は、例えばWeb上で購入した食品がわずか5分で自宅に届けられるなど、ユーザーが常にないスピードや新たな体験を求めていること。Zendeskは、常にそういったデジタルプレイヤーが必要とするカスタマーサポートサービスを提供してきた。

 Zendeskがカスタマーサポートサービスを提供し続けて8年、そういったデジタルプレーヤーたちは既存のプロセスを変換させることで成長し、どんどん大規模化していった。その変革の激しいユーザーに使い続けてもらうため、「カスタマーサポートそのものも変わっていかなければならない」。そこでZendeskも機能拡張に余念がない。

 ここ2、3年でもLINEとのインテグレートが可能なチャットサービスの「Zendesk Chat」、コールセンターサービス「Zendesk Talk」、セルフベースのナレッジベース製品「Zendesk Guide」、プロアクティブなメッセージングを可能にする「Zendesk Connect」などの新機能を次々と追加してきた。顧客対応のデータを分析する「Zendesk Explore」という機能もある。

クラウドCRM/SFAベンダーにシフトの理由

 2018年9月、Baseというスタートアップ企業を買収、Zendeskは新たな方向性を示した。Baseは、顧客管理/営業支援のSFAソリューションを提供するベンチャーで、この買収によりカスタマーサポート用サービスを提供するクラウドベンダーだったZendeskは、市場からセールスフォース・ドットコムやオラクルと同じ、クラウドCRM/SFAベンダーと目されるようになった。

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