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社員1人1台のRPAを年額3万5000円で提供、SCSKがRPAソフト新版でオブジェクト認識を追加

2018年11月26日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

SCSKは2018年11月26日、RPA(ロボットによる業務自動化)ソフトを社員1人につき1台分配付できるように、1台あたり年額3万5000円に価格を抑えたRPAソフト「CELF RPAオプション」の新版(1.1.0)を発表した。新版では、RPAで操作する対象を認識する手段として、画像だけでなくオブジェクトも認識するようにした。2018年11月13日から提供する。

 SCSKの「CELF(セルフ)」は、エンドユーザーが自力でWebアプリケーションを作成して運用できる、クラウド型の開発ツールである。オプションとして、RPA機能を提供するCELF RPAオプションを用意している。

画面1:開発環境であるCELFのアクションセット設定に追加される「ロボット」タブの中から、マウスのクリック操作、クリップボードのコピーなど、デスクトップアプリケーションの操作手順を再現するアクションをドラッグ&ドロップ操作で設定していくことができる(出典:SCSK)画面1:開発環境であるCELFのアクションセット設定に追加される「ロボット」タブの中から、マウスのクリック操作、クリップボードのコピーなど、デスクトップアプリケーションの操作手順を再現するアクションをドラッグ&ドロップ操作で設定していくことができる(出典:SCSK)
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 他のRPAソフトと比べた特徴は、Webアプリケーション開発機能とRPA機能をあわせ持っていることである。RPAを適用しにくい業務に関しても、CELFによってシステム化することによって業務を効率化できる。

 もう1つの特徴は、RPAソフトを社員1人に1つ配付して個人の業務を自由に自動化できるように、価格を低く抑えたことである。「多くの企業において、費用対効果の観点から、個人や部署単位といった個別業務でのRPAの活用が難しく、局所的な導入になっている」(同社)。

 RPAで自動化する処理の設定も容易だとしている(画面1)。開発環境であるCELFのアクションセット設定に追加される「ロボット」タブの中から、マウスのクリック操作、クリップボードのコピーなど、デスクトップアプリケーションの操作手順を再現するアクションをドラッグ&ドロップ操作で設定していくことができる。

 今回の新版では、RPAで操作する対象を指定する手段として、これまでの画像認識機能に加えてオブジェクト認識機能を追加した。Word/ExcelなどのアプリケーションやWebサイトの画面構造を解析し、画面上の項目(テキストデータやボタン、入力ボックスといったオブジェクト)を識別し、この項目を直接操作したり情報を取得したりできる。

 オブジェクト認識機能によって、Webサイト上やExcelのセル上の文字列を取得したり、Outlookでテキストボックスやドロップダウンに値を設定するといった操作が、従来の画像認識機能と比べて数十分の1の作業時間で設定できるようになるとしている。

 価格(税別)は、1台あたり年額3万5000円。別途、クラウド型のアプリケーション開発ツール本体(CELF)の利用料として、10ユーザーあたり17万5000円の契約が必要。RPAオプションの稼働OSは、Windows 7/8.1/10で、画面解像度として1024×768ドット以上が必要。ロボットのアクション一覧は表1の通り。

表1:ロボットのアクション一覧
操作 アクション
マウス操作 座標/画像を指定してクリック
座標/画像を指定してダブルクリック
マウス押下/解放
ホイール回転
ドラッグ&ドロップ
カーソル移動
キーボード操作 タイピング
キー押下/解放
文字貼り付け
アプリ・ウィンドウ操作 アプリの起動
ウィンドウ切り替え
ウィンドウクローズ
クリップボード操作 クリップボードから貼り付け
クリップボードにコピー
画像検索 複数画像検索一括処理
画面項目操作・取得 構造解析によるWebサイトとWindowsアプリの操作/情報取得
待機 画像表示まで待機
XX秒間の待機
レコーディング 操作の記録を開始/停止/再生
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