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[調査・レポート]

5G時代が到来、国内DC/クラウド事業者の“生き残り策”は?─データセンター調査報告書2019

2019年1月21日(月)IT Leaders編集部

企業のITインフラの稼働環境として、外部の商用データセンターやクラウドサービスの利用が定着して久しい。大きく広がった選択肢の中から、自社に最適なITインフラ/サービス事業者を選ぶ際には、この分野の動向を把握しておく必要がある。インプレスが2019年1月24日に刊行する年次調査レポート「データセンター調査報告書2019[クラウド併存時代のデータセンター「生き残り」策]」では、事業者の全体動向や今後の強化点など、サービスの選定にあたって観点となる項目が網羅されている。

 「データセンター調査報告書2019」は、インプレス総合研究所がクラウド&データセンター完全ガイドの監修の下、データセンターの市場動向、サービス動向、テクノロジー動向、データセンター事業者の意向、ユーザー企業の利用動向と採用検討担当者の意向と現場の実態などをまとめた調査レポートである。2007年に第1回目のレポートを発行し、今年で12回目の刊行となる。以下、調査項目をいくつかピックアップして紹介する。

 企業のITインフラにおけるクラウド移行が進み、コロケーションやハウジングなどのサービスを提供する商用データセンターのスペックやサービスメニューにも変化が生じている。近年、データセンター事業者の側では、老朽化したファシリティ(施設)や、運営/環境効率の悪いデータセンターの閉鎖や新設が増えている。

 図1は、日本国内に存在する全データセンターについて、平均のラック規模を開設年次でまとめたものだ。このグラフからは、2017年以降に開設ないしは開設予定のデータセンターが大規模化していることがわかる。

図1:開設年次別国内データセンター平均ラック規模(出典:インプレス総合研究所/クラウド&データセンター完全ガイド「データセンター調査報告書2019」) ※2018年11月25日時点で発表されているデータセンターを対象。ラック規模が不明なものはサーバールームなどの面積からモデル化して算出している
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 ユーザー企業のニーズを満たすべく、データセンター事業者が近年に取り組んでいることを調査した結果が図2だ。「回線・接続/インターネットエクスチェンジ/データセンター間接続/SDN」を回答に挙げた事業者は55%に達し最多となった。以下、「BCP/DR」(47%)、「働き方改革ソリューション(VDI、リモートワーク、MDMなど)」(38%)と続く。

 また、今後の施設・設備の調達で重視する点については、「回線(光ケーブル、回線サービス、IXへの近さなど)」(43%)、「天災が起きにくい立地」(38%)、「受電容量(施設規模)」(34%)の順となった。企業のデジタルトランスフォーメーション/データドリブン経営の機運に応えるためのサービス連携や、さらなるトラフィックの発生が想定される5G(第5世代移動通信システム)に向けた基盤の整備・刷新など、回線環境を強化することで競争優位を獲得したい事業者が多いとみられる。

図2:データセンター事業者が近年取り組んでいること(出典:インプレス総合研究所/クラウド&データセンター完全ガイド「データセンター調査報告書2019」)
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ITインフラに対するユーザー企業の意向

 データセンター調査報告書2019では、ユーザー企業に商用データセンターの利用状況も尋ねている。現在、商用データセンターを利用していると答えた企業は48.6%だった。業種でみると、ITサービス業が55.4%と全体平均よりやや高いが、製造業や非製造業でも5割弱であり、それほど大きな差は見られなかった。

 一方、商用データセンターを利用していない企業に対しては、今後の利用意向と条件を聞いている(図3)。その結果、約7割の企業が条件次第で利用する可能性があると回答。利用条件では、「コスト増が負担と感じない程度なら利用する」(45.7%)、「ネットワーク経由でも十分な応答性能なら利用する」(27.2%)、「手元設置のサーバーと同程度の運用ができるなら利用する」(24.7%)の順となっている。

図3:ユーザー企業が考える、商用データセンターの今後の利用意向と条件(出典:インプレス総合研究所/クラウド&データセンター完全ガイド「データセンター調査報告書2019」)
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 ユーザーとしては、こうしたデータセンター/クラウドサービス事業者=ITインフラ提供側の動向を把握しながら、5年後や10年後を見据えた、自社にふさわしいITインフラの選定や構築を行う必要があるだろう(関連記事競争激化で広がるITインフラの選択肢―データセンター業界・市場動向)。

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