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三井住友海上あいおい生命、コンタクトセンターにAIを導入、通話のテキスト化などに利用

2019年2月22日(金)IT Leaders編集部

三井住友海上あいおい生命保険は、野村総合研究所(NRI)のAIソフトウェア「TRAINA/トレイナ」シリーズ3製品の導入を開始した。2019年中に完了する予定である。野村総合研究所が2019年2月21日に発表した。

 三井住友海上あいおい生命保険が導入した製品は、(1)音声通話をテキスト化する「VOICEダイジェスト」、(2)FAQの検索機能を提供する「FAQナレッジ」、(3)対話の内容や対応履歴を分析する「テキストマイニング」の3つである。

 製品の導入にあたり、2017年12月から2018年5月まで実証実験を実施した。実験では、3製品の利用によって、どの程度業務の効率化や高度化を図れるかを測定・分析した。

 (1)のVOICEダイジェストは、コンタクトセンターと問い合わせ者との間で行われる音声通話のテキスト化と、対話要約の作成機能を提供する。問い合わせ対応後にオペレーターが行う入力業務を削減する。コンタクトセンターで対応した案件の記録や履歴を、対応者によらず均質なものにすることもできる。

 実証実験での導入効果として、問い合わせや苦情対応にあたり、過去の通話履歴を確認する際に、録音データを一から聞いて確認することなく、文字データから迅速に該当部分のみを抽出して聞くことが可能になった。このため、顧客への回答や苦情の再発防止策の立案の迅速化が図れるなど、対応品質の向上に効果があることが確認できた。

 (2)のFAQナレッジは、オペレーター向けに、社内ナレッジ、FAQ(よくある質問と回答)や関連する書類の検索効率を向上する検索機能を提供する。FAQをWebサイト上に公開することで、コンタクトセンターへの問い合わせを削減することも可能である。

 実証実験での導入効果として、通話中に相手が求めている回答の候補がオペレーターのPC画面上にFAQとして表示されるため、経験の少ないオペレーターが感じる不安感の軽減や通話時間の短縮に有効であることを確認した。具体的には、平均通話時間を8.9%削減している。導入により、オペレーターがスーパーバイザーに相談や質問をする件数の減少を図れ、両者の業務負荷軽減、オペレーターの定着率向上、および新人オペレーター研修におけるOJT期間の短縮による早期戦力化などを期待できるとしている。

 (3)のテキストマイニングは、対話要約の結果や対応履歴の分析を行う機能を提供する。大量のVOC(Voice of Customer:顧客の声)データを集計・分析し、目的に合わせてデータを分類・可視化できる。AIによる自動分類(機械学習のアルゴリズムを利用してデータを分類)や、新たな気付きを得られる様々な分類・分析も可能である。

 実証実験での導入効果として、音声認識した通話データを分析することで、苦情分析や顧客の声を生かした業務改善、商品開発に活用できることを確認した。

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