[市場動向]

IoTシステムをDIY感覚で設計、AWSと連携できるオープンソースプロジェクト「Degu」が発足

2019年3月18日(月)IT Leaders編集部

アットマークテクノ、Seeed、コアスタッフは2019年3月15日、メッシュネットワーク対応のIoTシステムを、DIY感覚で設計できるセンサー技術をオープンソースで提供する「Degu(デグー)」プロジェクトを共同で発足すると発表した。200種以上のセンサー機能から選択し搭載できる。プロジェクトにはNXPジャパン、太陽誘電、ノルディック・セミコンダクター(Nordic)も参加する。

 Deguプロジェクトでは、経験の浅いエンジニアでもDIY感覚でIoTシステムを設計できるように、技術情報や開発情報を提供する。メッシュネットワーク対応IoTデバイス「Degu センサー」の設計に必要な回路図や部品表などのハードウェアの技術情報と、OSをはじめとした基本ソフトウェアやドキュメントなどの開発情報を、GitHub上でオープンソースとして公開する(図1)。

図1:メッシュネットワークを構成できるIoTシステムをDIY感覚で設計できるDeguプロジェクトの概要(出典:アットマークテクノほか)図1:メッシュネットワークを構成できるIoTシステムをDIY感覚で設計できるDeguプロジェクトの概要(出典:アットマークテクノほか)
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 PoC(概念検証)から製品化までを一貫してDegu仕様で行えるように、アットマークテクノとSeeedが共同開発したスターターキットを提供する。さらに、Seeedとコアスタッフが量産向けカスタムオーダーサービスを提供する。

 Deguセンサーは、AWS(Amazon Web Services)の「AWS IoT Core」に対応している。Deguセンサー上で前処理済みのセンシングデータをAWSにアップロードすることにより、AWS上の機械学習やディープラーニング(深層学習)、BI(ビジネスインテリジェンス)などのさまざまなサービスで、センシングデータを迅速に活用できる。Deguを利用することで、データの収集や前処理などの手間を省きながら、IoTシステムの付加価値を高めるクラウドアプリケーションの開発に注力できるようになる。

 200種類以上のセンサーやアクチュエーターを展開する「Groveモジュール」(Seeedが推進)の中から、目的に合ったものを選択して接続できる。様々な機能を簡単かつ迅速に試すことができる。

 IoTデバイス向けの省電力無線IP通信規格「Thread」を採用し、太陽誘電が提供するThread通信モジュールを搭載している。センサーネットワーク内のノード同士が相互に通信し各機器が網目のようにつながったメッシュネットワークを構築する。これにより、広域で安定した通信が可能になる。距離の離れた場所とも通信できる。

 センシング機能と通信機能のほかに、Nordic製SoC(System-on-a-chip)を利用した簡易なエッジコンピューティング機能を実装している。Python系のスクリプト言語を使い、取得したセンサーデータのしきい値判定や平均化などの前処理を実行するほか、センサーデータの取得タイミングなどの設定情報をプログラムし、Deguセンサー上で処理できる。従来はクラウド上で実施されることが多かった前処理の一部をセンサー本体で実行できるので、システム全体の効率的な運用を図れる。

 NXP製の「A71CH Plug&Trustセキュア・エレメント」を搭載しており、AWSから各個体を認証する際に使われる証明書(秘密鍵)を安全に保管できる。

 アットマークテクノとSeeedは、両社が共同開発したDeguセンサーのスターターキットを2019年4月10日に発売する。

 また、Seeedとコアスタッフは、Deguセンサーの量産向けカスタムオーダーサービス「Degu量産設計サービス」を提供する予定だ。センサーの種類など利用者が指定した内容にしたがってSeeedが基板を再設計するサービスで、ROM書き込みやキッティング状態なども含めて量産製造を依頼できる。

 Deguプロジェクトは、スターターキット発売後1年間で、Deguセンサーの利用台数100万台を見込んでいる。

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アットマークテクノ / Seeed / コアスタッフ / PoC

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