[調査・レポート]

長野県がRPA/AIの実証実験、RPAで作業時間を最大88%削減、AIで見積もりの正確性を向上

2019年3月18日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

長野県と富士通は2019年3月18日、RPA(ロボットによる業務自動化)によって行政事務を効率化する実証実験の結果を報告した。有効性を検証し、RPAによって作業時間を最大で88%削減できることを確認した。長野県庁の業務を対象に、2018年7月1日から2019年2月28日まで実施した。

 実証実験では、富士通のRPAソフトウェア「FUJITSU Software Interdevelop Axelute」(以下、Axelute)と、AI技術を搭載した公共工事の設計・積算業務支援ソフト「FUJITSU 公共ソリューション SuperCALS ESTIMA V6」(以下、ESTIMA)を使った。

 RPAは、3つの業務に適用した。作業時間を最大88%削減できることを確認した。適用した業務は、(1)総務部における光熱水費集計・支払業務、(2)職員の給与や手当の返納通知作成業務、(3)教育委員会における小中高校の体力測定結果の集計・フィードバック業務、である。

 (1)では、県関係庁舎の電気料金、ガス料金、水道料金について、集計・振り分け・支出請求を実施する業務において、月間で208分を要していた職員の作業時間を24分に短縮した。これは88%の削減に当たり、年間では2208分(約37時間)の削減効果を見込む。

 (2)では、職員の給与や手当などの返納に関する通知作成業務において、月間で401分を要していた職員の作業時間を77分に短縮した。81%の削減に当たり、年間では3888分(約65時間)の削減効果を見込む。

 (3)では、長野県内の小中高校における体力測定結果を集計して各学校にフィードバックを行う業務において、年間で1万241分(約171時間)要していた職員の作業時間を2160分(36時間)に短縮した。79%の削減に当たり、年間では8081分(約135時間)の削減効果を見込む。

 一方、AIの活用によって、品質の向上につなげられることを確認した。建設部において、工事費の設計積算(見積り)に誤りの可能性がある箇所を、AIを用いてチェックする検証を行った。この結果、2017年度の道路改良工事設計書2105件(作成途中を含む)に対して、誤りを含む設計書24件を検知できた。

 長野県は、今回の検証結果を踏まえ、業務への適性が認められる業務については、2019年度以降の本格導入を検討する。職務を単純作業から付加価値の高い作業へとシフトさせる狙いがある。

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