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[技術解説]

追加開発時に発生する既存システムの再帰テストを抑制、NSSOLが研究開発成果を紹介

AIによるシステム開発の高度化も紹介

2019年10月9日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

SIベンダーの日鉄ソリューションズ(NSSOL)は2019年10月9日、会見を開き、同社のR&D組織「システム研究開発センター」の取り組みについて紹介した。会見では特に、追加開発コストの削減、迅速なシステム開発手法、AIによるシステム開発の高度化、データ活用のライフサイクル支援、という4つの取り組みを詳しく紹介した。

 日鉄ソリューションズ(NSSOL)のシステム研究開発センターは、SIベンダーである同社のR&D組織。200人超の人員が勤務している。活動の内容として、研究開発(3年後の課題を抽出し、これを解決する技術を獲得する)、事業対応(獲得した技術を、ユーザー企業の実課題に対して適用する)、人材育成の3つに取り組んでいる。「これからのIT領域だけでなく、これまでのIT領域も支える」(同社)としている。

既存機能の再帰テストを削減するのが現実的

 会見で紹介した取り組みの1つが、システムを追加開発する際のコストを削減する手法である。システムの追加開発によって発生する修正が既存システムに与える影響を解析することによって、既存機能の再帰テストにかかるコストを削減するというシナリオである(図1)。影響を及ぼさないことが分かっている既存機能についてはテストをする必要がないので、影響の範囲を解析することで再帰テストが必要な範囲を特定できる。

図1:既存機能の再帰テストにかかるコストを削減することが現実的。コード修正の影響範囲を解析することで、再帰テストが必要な範囲を特定できる(出典:日鉄ソリューションズ)図1:既存機能の再帰テストにかかるコストを削減することが現実的。コード修正の影響範囲を解析することで、再帰テストが必要な範囲を特定できる(出典:日鉄ソリューションズ)
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写真1:日鉄ソリューションズのシステム研究開発センターで統括研究員を務める永澤敦彦氏写真1:日鉄ソリューションズのシステム研究開発センターで統括研究員を務める永澤敦彦氏
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 NSSOLでは、追加開発時の影響を調査するツールとして、ソースコードを静的解析するツール「Lacat」(COBOL言語およびJava言語が使用可能)を開発した。

 例えば、Java言語では、呼び出し関数を解析してコールグラフを生成する。データベースのSQL文も解析し、CRUD(作成、参照、更新、削除)表も生成する。Lacatは現在、NSSOLの事業部門において、実際のユーザーのシステム構築で利用を開始した段階である。

 追加開発コストを削減する方法は3つあるが、「影響度調査による再帰テストの削減というシナリオが現実的であり、効果が高い」と指摘するのが、統括研究員の永澤敦彦氏(写真1)である。残りの2つの方法のうち、(2)「追加開発そのものの効率化」は、すでに十分効率が上がっている。(3)「技術的な負債を再構築(リファクタリング)によって除去」するやり方は、短期的にはメリットが薄いという。

●Next:システム開発プロジェクトでAIを活用する

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