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[事例ニュース]

KDDIエボルバ、RPAと連携する顧客情報検索画面をローコードで開発、応対時間を2割削減

2022年11月9日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

KDDIエボルバは2022年11月9日、コンタクトセンター業務をローコード開発で効率化する実証実験を実施し、オペレーターの応対時間を削減したと発表した。受電応対中に顧客の契約情報の有無を確認する業務において、複数のシステムとExcelファイルに点在している顧客の「契約情報」と「本人確認情報」を検索するとリアルタイムに統合抽出するインタフェースを開発した。この結果、検索に要する平均処理時間を4.7分から約1分へと20.1%短縮した。

 KDDIエボルバは、コンタクトセンター業務をローコード開発で効率化する実証実験を実施し、オペレーターの応対時間を削減した。受電応対中に顧客の契約情報の有無を確認する業務において、複数のシステムとExcelファイルに点在している顧客の「契約情報」と「本人確認情報」を検索すると、これらをリアルタイムに統合して抽出するインタフェースを開発した。この結果、検索に要する平均処理時間を4.7分から約1分へと20.1%短縮した(図1)。

図1:受電応対中に顧客の契約情報の有無を確認するアプリケーションの概要(出典:KDDIエボルバ)
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 ローコード開発ツールとして、RPAロボットや業務システムなど複数のシステムを連携させたアプリケーションの画面をノンプログラミングで開発できるクラウドサービス「UiPath Apps」(UiPathが提供)を利用した。同ツールでは例えば、「顧客の会員番号を入力すると、裏でRPAロボットが動き、画面に顧客情報を表示する」画面などを容易に開発可能である(関連記事RPAと連携動作するアプリケーションをローコード開発、「UiPath Apps」を発表)。

 検証では、スキルが異なるオペレーターごとに1回の応対にかかる平均処理時間の増減を測定し、運用実装時に見込まれる効果を調べた。

 検証対象の「受電応対中に同時契約情報の有無の確認」を行う業務は従来、計10処理が発生し、5回の検索・再検索と3回の判断業務をともない、平均処理時間は4.7分だった。UiPath Appsで複数システムを連携させた結果、同業務を1処理(検索1回)で完結できるようになり、平均処理時間は約1分へと20.1%短くなった。335件の応対で検証し、約5.6時間の工数削減効果があった。また、副次的な効果として、平均処理時間の短縮によって電話応答率が改善する。オペレーションの簡易化によって、人材難・採用難の打ち手となる人員補充(充足)低減などの効果も期待できるとしている。

 処理時間と品質を平準化する効果もあった。オペレーターのスキル習熟度合いによって、検索時間や検索結果を基にした判断にかかる時間を比較したところ、以前は新人とベテラン2分以上の差が発生していたという。UiPath Appsで複数システムを連携させたら差は約50秒へと短くなり、オペレーターごとの処理時間を平準化する効果があった。また、検索だけではなく判断も自動化することから、スキルのレベルに依存しない品質を実現でき、研修時間の短縮や未経験者の早期着台を実現するとしている。

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